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13話

last update Date de publication: 2026-06-19 21:22:19

瞬間、浩美ひろみはハッと視線を上げた。

目の前には、ゆるやかな笑みを湛えた直樹なおきが立っていた。

──いや、違う。

浩美は大きく目を見開く。

これは、直樹じゃない。

──じゃあ、こいつは一体……?

「どうして……?」

ようやく絞り出した声は、ひどく乾いていた。

浩美は瞬きも忘れて、直樹を見つめる。

「そのことを知ってるのは、俺とはるさんしか……」

「もちろん、知ってるよ」

ふっと笑った直樹の吐息が、すぐ近くに落ちる。

春樹はるきのことなら、何でも知ってる」

ため息混じりに言うと、直樹は浩美の腕へそっと手をかけた。

「それに、浩美の態度を見ればわかる。妙に俺と距離を取ろうとしてるし」

浩美の腕に添えられた指先が、ゆっくりと肌に食い込む。

「浩美は最初っから、俺を春樹に重ねてたんだよね?」

細められた直樹の目が、蛇みたいに妖しく細め

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  • 不惑の森   23話

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