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第1354話

Auteur: リンフェイ
「それに理仁から、財布の紐が堅いだの、ケチ臭いだの、もっと金を出していい自転車を陽君にプレゼントできないのか、だの言われそうだ」

隼翔は陽を引っ張ってきて、その段ボールを指しながら言った。「陽君、おじさんが君に自転車を買ってきたんだよ。自転車は好きかな?乗ってみたくないか?」

陽は、夜母親と一緒に周辺で散歩している時に、他の子供たちが自転車に乗っていたのを思いだし、頷いた。「あずまおじたん、僕、じてんしゃ好きだよ」

それを聞いて隼翔は笑った。「だったら、おじさんが今からこれを開けて、自転車を組み立ててあげよう。それから外に自転車に乗りに連れてってあげる、どうかな?あとおじさんはね、風車も買ってきたんだよ、それを自転車の先頭に挿しておいたら、自転車に乗った時に風でクルクル回って面白いぞ」

すると陽の可愛らしい顔が期待にキラキラと輝いた。その喜びようといったら、彼の顔を見ただけですぐにわかる。

唯月はその自転車が数千円だと言っていたし、彼と理仁との関係も話し出したので、お金のことは言わないことにした。明日から、隼翔が彼女の店に朝食を食べに来たら、半月ほど無料で提供することにしよう
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    「お母さん」姫華は車の窓を開けて、道を阻むようにして前に停車した両親に向かって言った。「理紗さんがもうすぐ生まれそうって、お腹が痛いって言ってるのよ。今から理紗さんを病院に連れて行くの」詩乃は尋ねた。「誰を病院に連れて行くって?」「だから、理紗さんよ、あなたの嫁がもうすぐ子供が生まれそうだって」今度は航が娘に尋ねた。「それで、理紗さんはどこだ?」姫華が後ろを振り向くと、後部座席に義姉の姿はなく、ただ、出産のために準備された袋が静かにそこに座っていた。この瞬間、姫華は呆けてしまった。そしてようやく気づき、パシンと頭を叩いて善に言った。「善君、至急Uターンよ。理紗さんを忘れてきたわ」善「……」詩乃はたまらず笑いだした。まさか、このような事態に息子ではなく、娘のほうが陥ってしまった。姫華の顔は真っ赤になり、気まずそうに言った。「理紗さんから袋を取って病院に行くって言われて、私ったら袋を掴んで慌てて飛び出したの。彼女は先にもう下におりたかと思って……」善はおかしくて笑いながら車を方向転換させて、笑ったまましゃべった。「姫華さん、僕を笑い死にさせるつもり?はははは、僕もですよ。姫華さんがもうすぐ生まれるって言うから慌てて君の後に続いて飛び出したんです。まさか主役を置いてくるなんて」車をUターンさせた後、善は一時停車し、詩乃夫妻の乗る車が先に行ってから、その後に続いた。二人もまだそんなに遠くまで車を走らせていなくてよかった。もし、病院に到着して理紗がいないことに気付いたら、心臓が止まるほど驚いていただろう。それから十分後。「理紗さん、理紗さん」姫華は家に入って義姉の名を呼んだ。理紗はこの時、ダイニングルームでゆったりと朝食を食べていた。そして姫華が自分を呼ぶ声を聞くと、笑顔で答えた。 「私ならここにいるわよ」するとすぐに、姫華は疾風のごとく中に入ってきた。理紗は姫華を見ると笑いだした。「理紗さんもどうして私に声かけてくれなかったの?」姫華は顔を赤くして、文句を言った。理紗は笑いながら言った。「だって、あなたの動きが素早いんだもの。呼ぶ暇もなかったわ。あなたったら、一瞬で部屋を飛び出して下におりていったのよ。それなのにどうやって呼びとめられるのよ?玲凰に

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    理仁は可笑しくなって言った。「安心して、君の夫は絶対に犯罪者になんかならないから。結城家のビジネスだって不法行為は一切していないよ。俺の敵なら、ビジネスを通じてゆっくりと相手の会社を痛めつけていくだけだから。もし相手がなかなか手強い場合は、数年かかったって落とせやしないよ。ほら、君の従兄は俺の最強のライバルだったけど、何年も闘ってやっぱり神崎グループを抑え込むことなんかできなかった。でも、あちらも結城グループをどうにもできやしないんだ。わずか数分で相手を破産に追い込めるほどの能力は俺にはないんだよ」理仁は自分が小説の中に出てくるようなスパダリ主人公ではないと素直に認めている。即座に他の会社を倒産させることはできない。ライバルにはある程度時間をかける必要があるのだ。「あなたがもう手を出しているなら、私はそのことを考えなくてもいいよね。今の私にもいろんなことに気を配れるような余裕もないしね。どちらにせよ、私があなたを信じていることには変わらないから」唯花は理仁の肩にもたれかかり、数分も経たずにまた姿勢を正した。そしてさっきの夕菜のニュースを引き続き確認して言った。「前、あなたが辻社長に訴えた後、彼はきっと帰国して戻ってきてるよね?辻夕菜ももう諦めているはずよ。父親に過ちを素直に認めてるなら、実の親子で一人娘なんでしょ?今までずっとこの件をこじらせ続けるとは思えないけど。もしかして、あの人、裏で何かしてるんじゃないでしょうね?あなた、知ってるのに私に隠しているとか?」理仁は言った。「別に大したことじゃないさ。あの女が俺の身代わりとして見つけた男が、辻家の財産に目がくらんで、逆玉の輿になっていたから、それが手放せなくなってるんだ。あの女はその男のことで、父親と喧嘩になってるのさ。父親と娘の仲はこうやってこじれてるんだよ。それに、辻響が裏で動き、親子の溝はどんどん深まっていくばかりだ。あの女と母親は辻社長が甥に財産も会社も渡そうとしていると恨み言を漏らし始めてるみたいだな。母親と娘が騒ぎを大きくすればするほど、辻社長は娘に対して失望してしまっている。辻響がこれだけでおとなしくなるはずないだろう?見るまでもなく、最後に頂点にのぼりつめるのは辻響だ。あの女は自ら自分の将来をふいにしたってことだ」理仁はこれに関してまったく同情して

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