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ep36.消えるはずの私

مؤلف: 理乃碧王
last update تاريخ النشر: 2026-05-16 22:55:29

「私は勇者に倒された。意識が少しずつ薄れていくのを実感したわ……死んだって」

 ベルタは言った――ダミアンを殺したのは私ではないと。

 彼女は言葉を続ける――真実は一体何なのか。

 俺達はただ、ベルタの悲痛な言葉に耳を傾けるより他なかった。

「私は与えられた運命通りにそこで『消える』はずだった」

***

「……目覚めたか」

 ところが私は生きていた。

 意識が戻った私の目の前に、プレイヤー勇者仲間戦士がいたんだ。

「……何故……殺さなかったの?」

「お前は今まで戦ってきた魔族と違い、人を殺してはいない。だから助けた」

 お人好しの戦士はそう言うと剣を抜き、私の首元に切っ先を向けた。

「勇者が魔王ドラゼウフを倒すまで、俺がここでお前を監視しておく」

「か、監視……?」
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    「私は勇者に倒された。意識が少しずつ薄れていくのを実感したわ……死んだって」 ベルタは言った――ダミアンを殺したのは私ではないと。 彼女は言葉を続ける――真実は一体何なのか。 俺達はただ、ベルタの悲痛な言葉に耳を傾けるより他なかった。「私は与えられた運命通りにそこで『消える』はずだった」***「……目覚めたか」 ところが私は生きていた。 意識が戻った私の目の前に、プレイヤーの仲間がいたんだ。「……何故……殺さなかったの?」「お前は今まで戦ってきた魔族と違い、人を殺してはいない。だから助けた」 お人好しの戦士はそう言うと剣を抜き、私の首元に切っ先を向けた。「勇者が魔王ドラゼウフを倒すまで、俺がここでお前を監視しておく」「か、監視……?」「暫くの間、俺と暮らすのさ」 こうして、戦士は洞窟の近くに小屋を建て、私の監視を始めた。 最初は隙を見て殺そうと何度も思った。 だけど、あの戦士――ダミアンは強く、微塵も隙がなかった。 今度は逃げ出そうと試みたが気配を察知され、先回りされて捕らえられた。 得意の『誘惑の甘息』も、精神干渉を防ぐ蒼月鉱の腕輪を装備しているあいつには効かなかった。 最初はただ警戒し、隙あらばと睨み合っていただけだった。 でも、狭い世界で時を重ねるうち、少しずつ空気が変わっていったわ。 ふとした瞬間に視線が絡むと、あいつは気まずそうにパッと目を逸らす。 私も私で、あいつの無骨な背中や眠る横顔を無意識のうちに目で追うようになっていた。 魔族と人間。 決して交わらないはずなのに、お互いの些細な仕草ひとつで胸の奥がざわついてしまう――。 そんな甘くもどかしい日々が続く中、ある日、ダミアンの方から私を訪ねて来た。 見れば、

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