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第524話

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月子は唖然とした。

こんな時にそんなことをよくも言えたもんだ。

月子はこの瞬間、自分を狙っていたこの男の腹黒さを改めて思い知らされた。

もし前だったら、こんな風に自分をからかうなんて、考えられなかった。

そう思うと、月子は恥ずかしさと苛立ちにまみれた表情で、隼人を見つめた。

すると隼人はクスッと笑って、それ以上彼女を揶揄うのをやめてあげた。

そして、彼は立ち上がり、月子に覆いかぶさるように近づいた。すると彼の広い肩が、月子のすぐ目の前に迫ってきた。

彼は自分の首を指し、月子の目を見て笑って言った。「腕を回して」

月子は言われた通りにした。

隼人は片手で楽々と月子を抱き上げ、もう片方の手は自然に体の横に垂らしていた。

まったく、この男は人を抱き上げる姿さえ、優雅ね、と月子は心の中でつぶやいた。

190センチの隼人は、立つと更にその長身が際立った。彼はテーブルの上のミネラルウォーターを手に取ると、月子を抱えたままバスルームへ向かった。

そして隼人は月子を洗面台に座らせた。

何も言われるまでもなく、月子は隼人からミネラルウォーターを受け取ると、うがいをし始めた。そし
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