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第98話

Author: タマタツ
凪杜は険しい表情でスマホを下ろし、眉間には深い皺が刻まれていた。

「どうだった?絃葉さんは見つかった?」

野々花は心配そうな素振りを装いながら、そっと身を乗り出した。

「おかしい......」

凪杜は胸に渦巻く疑念を抱えたまま、小さく呟く。

「絃葉は築山景とは面識がないって言ってたはずなのに......」

その一言は針のように野々花の神経を刺した。

彼女は思わず指先を強く握り締め、不吉な予感に胸を掴まれる。

やはり、絃葉と景の関係は普通ではない。

まさか......彼女を助け出したのは、本当に景だった?

さっき凪杜に隠れて、新谷に何度も電話をかけたが、すべて音沙汰がなかった。

普通なら、仕事が成功していれば、相手はとっくに残金を催促してきているはずだ。

背筋を冷たいものが一気に駆け上がり、額には細かな汗がにじむ。

考えれば考えるほど恐ろしくなり、激しい嫉妬と不安が胸の中で渦巻いた。

――絃葉のどこがそんなにいいというの?

どうしてあっという間に、景のような雲の上の存在と関わることができたの?

いったいどんな手を使ったというの......!?

――

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