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打ちかけのメッセージ

Author: 影畑凛星
last update publish date: 2026-05-26 06:57:04

部屋の明かりだけが、静かに唯を照らしていた。

桜井唯はベッドへ腰掛けたまま、スマホを見つめている。

櫂とのメッセージ画面。

何か返したいのに、うまく言葉にならない。

『無理に一人で抱え込まないでください』

その一文が、胸の奥に残っていた。

唯はゆっくり息を吐く。

昔の自分なら、きっと誰にも言えなかった。

苦しいとも。

怖いとも。

迷っているとも。

全部、一人で抱え込んでいた。

でも今は。

櫂が「頼っていい」と言ってくれる。

その優しさに、少しずつ甘えてしまっている自分がいた。

唯は小さく目を伏せる。

そして、ゆっくり文字を打ち始めた。

『少しだけ、怖いです』

打ち込んだ瞬間、胸が苦しくなる。

こんな弱音を吐いていいんだろうか。

唯は迷いながらも、そのまま送信ボタンを押した。

数秒後。

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