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第109話

Author: 酔夫人
last update publish date: 2026-11-02 19:00:36

会議室の扉が閉まり、重々しい空気の中で理事会が始まった。

「本日はお忙しい中、お集まりいただきありがとうございます」

院長である朝比奈崇道が席を立ち、穏やかな笑みを浮かべる。

「まずは病院の経営状況についてご説明いたします」

崇道が用意していた資料が各理事へ配られる。

数字だけを見れば、朝比奈総合病院の経営は安定していた。

「患者数も昨年比で増加しております」

「新規設備の導入も順調です」

これまでの理事会では、ここまで話すまでに色々と質問された。

(こんなことならば、小春に作らせずに自分で作ればよかったな)

崇道はそう思っていたが、質問がないのは資料が読みにくいからだった。

これまでは、病院の運営を支える者として、それぞれが大事なことに間違いがないように、曖昧な点を指摘し、細かいところまで確認することができた。

しかし、今回の資料では自分にとって重要な箇所が分からない。

ただ数字の羅列で、今後の病院

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