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掌で踊れ

Penulis: 朱音小夏
last update Tanggal publikasi: 2026-06-22 12:45:15

あれから何とか午後の授業をこなし、璃亜は図書委員の仕事に向かおうとした。その時、楼が声をかけて来たのだった。

「雛形、これから図書委員?」

「あ、う、うん。蔵之君は部活?確か弓道部だったっけ?」

「!知っててくれたんだ。...嬉しい。」

「そ、それで何かあった?」

そう問いかける璃亜に楼は耳打ちをした。

「電車、まだ怖いでしょ?オレ一緒に乗るから。帰り玄関で待ってて。」

「!」

璃亜は囁かれた耳をバッと抑え顔をリンゴの様に真っ赤にした。そんな璃亜の様子を微笑ましそうに楼は見やると、「また後でね。」と声をかけ去って行った。

「ぼ、僕どうしちゃったのかな...?」

自分の気持ちに整理がつかないでいると、同じ当番の生徒が呼びに来た。そして放課後の業務を終わらせると時刻は18時。蔵之君、部活終わったかな...?と考えながら玄関へと行くと、そこにはスマホを弄っている楼の姿があった。なので、急いで靴を履き替えると、楼の元へと行き「蔵之君!」と声をかけた。すると、楼はスマホから顔を上げ、嬉しそうな顔を璃亜へと向けた。

「図書委員お疲れ様。忙しかった?

「蔵之君も部活お疲れ様。今日なんて暇だよ。中間終わったばっかりで試験勉強する人もそんなにいなかったし。」

そんな会話をしながら駅へと向かう。駅には仕事帰りのサラリーマンがわんさかと溢れかえっていた璃亜は思わず立ちすくんでいると、楼が手を握りながら「大丈夫。」と言ってくれたので、その言葉を信じるように電車へと乗った。

「それにしても、明日休みでよかったなね。電車乗る必要がないし。あ、もしあれなら月曜からも付き添うけど...」

「い、いやいや!流石に悪いって!それに毎日されてるわけじゃないし!」

「でも...」

断っていると、楼の頭の上に犬耳が見え、項垂れているように見えた。...なんだか罪悪感が芽生えてくる...。

「だ、だって蔵之君朝練とかもあるでしょ?僕に無理に付き合うことないって!」

「...じゃあせめて、朝と夜。LINE頂戴?それで元気になるから。

...元気になるとはどういう事だろう?と思っていると璃亜の家の最寄り駅に着いた。

「それじゃあ、ぼくはここで。...送ってくれてありがと。」

「!どういたしまして!あ、でもLINEは頂戴ね!」

...まるで重い彼女の様だな...。そう思いながらも、楼と仲良くなれたのが嬉しくてルンルン気分で家路についた。

「ただいま、母さん。」

「おかえりなさい、璃亜。ちょっと話しがあるの。」

母にそう言われテーブルに着くと、並んでいる料理はいつもより豪華だった。誕生日でもなんでもないぞ?と思っていると、母は、「ふふっ」と笑みを浮かべると「重大発表でーす!!」とテンションMAXで話し始めた。

「重大発表?なんなの?正社員登用された?」

「それもあったら嬉しいけどー、今日のはもーっと良い話しよ。」

一体何なんだ。話すならさっさと話してほしい。

「実は、お母さん再婚することになりましたー!」

「さ、再婚?!え、おめでとう!」

「璃亜ちゃんならそう言ってくれると思ってたわ。」

母のこんなに嬉しそうな様子は久々に見た。それにしてもいつ相手と会っていたのだろうか?

「実はね、相手の方にも璃亜ちゃんと同い年の息子さんがいるのよ。絶対仲良くするのよ?」

「...え?子連れ同士の再婚?しかも同い年...?不安しかないよ...」

「大丈夫!早速だけど明日の夜、4人でお食事会だから楽しみにしててよね!」

...なんだか不安だなぁ。そう思いながら目の前のご馳走に手を付けた。

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