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上履き

last update publish date: 2026-05-29 17:28:47

 午前七時。神崎カンナは起床すると、歯を磨いて顔を洗い、朝食に自分で用意したトーストを齧り、制服に身を包むとPCの前に座し、画面に向かって声をかけた。

「おはようございます。これから学校へ向かいますね」

「おはようございます。気をつけて行ってらっしゃい」

 正体不明の声、Yに送られて、カンナは家を出る。

 霧山キセキと学校の屋上で、友好を深めた翌日のことであった。

 学校へと向かう道中、カンナは見知った背中が視界に入った。黒い癖毛にカンナと同じくらいの背丈だ。

「おはようございます」

 カンナはその背中に向けて声をかけた。振り返った顔は、やや驚いた表情をしていた。

「お、おはよう」

 霧山キセキは、どもりながら挨拶を返した。カンナは気にせず、キセキと並んで歩みを合わせた。

「朝もご一緒できましたね。お家、近いのですか?」

「ん、まぁね。向こうの丁字路、右曲がって少し歩いたとこだから」

 キセキは親指で背後を指しながら言った。

「そうだったのですか。私たち、すでに少しだけお近づきになれていたのですね」

「そうとも言えるのか……? はぁ、また変な噂立たなきゃいいけど」

 キセキは昨日の、
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