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【第45話】純粋な攻撃力

مؤلف: 櫻恭史郎
last update تاريخ النشر: 2026-08-20 18:10:31

「これは失礼。あなたの気を悪くするつもりはありませんでした」

 真っ直ぐな瞳に射抜かれた衝撃を誤魔化すように、カイルはそう言い、取り繕った。

 社交界の駆け引きであれば、ここから互いの腹を探り合い、皮肉や笑みで装飾された言葉の応酬が始まるはずだった。

 だが、目の前の女——セラは、ふっと肩を落とし、分かりやすくしゅんとした顔を浮かべた。

「いいえ、気を悪くしたりなどしていません……」

 まるで小動物が身を縮めるかのような態度。

 カイルは、己の表情や感情を隠すという淑女としての基本すらできていないこの不器用な女に、言い知れぬいらつきを覚え始めた。

 あまりにも無防備で、あまりにも素直すぎる。

「ローゼンタール家のご令嬢という肩書だけで言えば、あなたは兄上の婚約者にふさわしいでしょう

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