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第297話

Penulis: 一燈月
何もかもが言い出しにくかった。

どう切り出そうか迷っていると、スマホが震えた。慌てて取り出すと、芽衣からだった……

小夜は青山に目配せをしてから電話に出た。

「小夜、頼まれてた件だけど、分かったわよ。あの相沢若葉と長谷川圭介のことだけど、正式な婚約者じゃないわ。

子供の頃に親同士が何気なく口にした許嫁ってだけで、正式な婚約式もしてないし、これまで二人が付き合ってるって公言されたこともないみたい。

ただ、確証はないけどね。二人とも一緒に留学してるわけだし、帰国する頃には関係が公認されるかもしれないけど」

式も挙げていないし、関係も公認されていない。

小夜の心の中で荒れ狂っていた感情は鎮まり、胸のつかえが取れたようにふっと心が軽くなった……

そういうことなら、彼女は決して他人の関係に割り込んだわけではなかったのだ。

結局のところ、彼女は騙され、追い詰められただけだ。悪いのは圭介だ!

突然、憑き物が落ちたように心が晴れ渡った。

電話を切ると、青山は目の前の小夜の表情がぱっと明るくなり、その切れ長の瞳がかつての輝きを取り戻したのを見て取った。

「もう大丈夫。元気になった
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