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守られるだけじゃなく

作者: 影畑凛星
last update 公開日: 2026-06-29 19:36:50

 公園を出る頃には、すっかり日が傾いていた。

 西日に照らされた街並みが、淡い茜色に染まっている。

 佳苗は雄吾の隣を歩きながら、小さく息を吐いた。

 少し前まで胸を締めつけていた重苦しさは、もうほとんど残っていない。

「先輩」

「ん?」

「今日は、本当にごめんなさい」

 もう一度だけ謝る。

 今度は、恵のことではなく。

 せっかくの休日に水を差してしまったことが申し訳なかった。

 雄吾は歩きながら小さく首を振る。

「謝る話じゃない」

「でも」

「佳苗」

 名前を呼ばれ、佳苗は顔を上げた。

「今日は、お前がちゃんと自分の言葉で話した」

 雄吾は前を向いたまま続ける。

「それだけで十分だ」

 佳苗は胸の奥がじんと熱くなるのを感じた。

 褒めてもらえた。

 認めてもらえた。

 それが嬉しかった。

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  • 夫の子を産まされ、妹の身代わりとして死んだ私――今世では冷徹CEOに執着されています   監視する妹

     ホテルへ入る佳苗と雄吾。 暗い夜道で撮られたはずなのに、驚くほど鮮明だった。「……どうして」 佳苗の指先が震える。 まるで誰かに見張られていたみたいだった。『ねぇお姉ちゃん』『その人、誰?』『もしかして浮気?』 次々届くメッセージ。 佳苗は顔を青ざめさせた。 浮気。 その言葉に胸が痛む。 裏切っていたのは悟たちの方なのに、なぜ自分が責められなければいけないのだろう。「見せろ」 雄吾が静かにスマホを受け取る。 メッセージ画面を見た瞬間、その目が冷えた。「……なるほど」「先輩」「撮られていたな」 低い声。 感情を押し殺したような響き。「どうしよう……」

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    「俺は昔から、お前しか欲しくない」 低い声が耳元で響く。 佳苗は息を呑んだ。 車内の空気が熱い。 逃げ場がない。 雄吾の視線は真っ直ぐで、冗談の気配なんて微塵もなかった。「……先輩」 喉が震える。 理解が追いつかない。 昔から? ずっと? そんなはずない。 自分は特別な人間じゃない。 妹みたいに愛嬌があるわけでも、美人なわけでもない。 ただ都合よく利用されるだけの女だった。「信じられないか」 雄吾が静かに言う。 佳苗は答えられなかった。 すると雄吾は小さく息を吐き、身体を離す。「まあいい」「え……」「今すぐ答えを求める気はない」 その言葉に、佳苗は

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