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第 351 話

Author: 水原信
彼女は由依にバッグを手渡した。

しかし由依は少し引っかかるものを感じ、尋ねた。

「昨日、私のそばで電話してたでしょう?ちょっと目を離したら姿が見えなくなったの。私がいなくなったって、本当に思ってたの?」

星咲は本当のことを言わなかった。

彼女は確かに由依が人に絡まれているのを見ていた。

だが、自分も女で、しかも一人。助けに入れば自分が火の粉を被るのは目に見えていた。

だから、ただ冷ややかに見ているだけで、相手が自分に気づかない隙にその場を離れたのだった。

由依が、自分が危険に晒されていたのを知っていながら見て見ぬふりをしたと知れば、きっと許してはくれない。

星咲は笑顔を作って言った。

「そうよ
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