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第 460 話

Author: 水原信
「その人身売買事件のことか?」

尚年は返した。

「覚えてるよ。かなり重大な刑事事件だった。俺が弁護人として関わった案件だ」

当時は非公開の審理で、多くの闇を抱えていた案件だった。

彼には鮮明な記憶が残っていた。

「うん」

州平は静かにうなずいた。

尚年がその事件に詳しいことを確認してから、州平は続けた。

「そのタイミングで、美音は何も言わず国外に行った」

尚年は首をかしげた。

「偶然ってこともあるんじゃないか?彼女も一応女性だし、そんな大きな事件に関わるとは思えないけどな」

もし関わっていたとしたら、周囲にいる人たちも巻き込まれる可能性がある。

それはつまり、美音という人間が表向き以上に複雑な
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