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第 891 話

Author: 水原信
州平の周囲には部下が控えており、さらに彼自身の鋭い洞察力もあったため、淡路朔都は彼を傷つけることに失敗した。しかし、双方の戦闘により犠牲者が出たのは事実だった。

淡路朔都は最初から美音を気にも留めていなかった。一方、州平も彼女を人質として利用するつもりはなく、それでも彼女を見逃すこともなかった。

状況が自分にとって不利になっていくのを悟った淡路朔都は、素早く白旗を振り、州平に降伏の意思を示した。

「葉野州平、お前がここに来た目的は平和維持のためだろう。そして解毒剤が必要で、人を探している。それに、お前とイ族の間には深刻な恨みがあるわけでもない。我々の間に越えられない溝は存在しない」

淡路朔都は
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