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第 163 話

last update publish date: 2026-09-14 13:26:54
翌朝、王都の門はいつもより重く開いた。

完全に閉じたわけではない。

商人の荷車も、農村から来た野菜売りも、神殿へ向かう巡礼者もいる。王都は生き物のようなもので、門を閉ざせば街そのものが息苦しくなる。

ただし、出入りの確認は厳しくなっていた。

商人札。

通行証。

積荷目録。

馬車の底板。

旅装の男の顔。

王弟府の騎士たちは、昨夜からほとんど休まず動いていた。

探しているのは、ハイム商会の店主ハイム、番頭、そして黒鷹商会の実務担当と見られる男。

カイ・ローレン。

その名前が、本名かどうかも分からない。

けれど、記録の中に何度も現れた。

ハイム
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