LOGIN家族に虐げられ、糸だけあれば織物を作ることができる『神織り』の力を搾取されてきたフィリス。 姉の縁談を成功させた彼女を待っていたのは、感謝の言葉ではなく、娼館に売られるという裏切りだった。 娼館から逃げ出し、追われるフィリスを救ったのは、森の奥に住む冒険者、シリル。 彼は、ぶっきらぼうながらも、フィリスに食事を用意し、何気ない言葉で彼女を気遣う。 誰かに大切にされることを知らなかったフィリスは、シリルの優しさに触れるたび、初めての感情に戸惑いながらも、少しずつ彼に惹かれていく。 これは、不遇な機織り娘が森の奥で居場所を見つけ、すれ違いながらも恋を育んでいく物語。
View More第1話 機織り娘
カンカンと隣の部屋から何台もの機《はた》を織る音が聞こえる。
だけどフィリス一人だけは、作業部屋で祈っていた。
フィリスの前には、宙を舞う無数の糸。床に敷かれた色あせた絨毯の上には、織りあがった白い布が降り積もっていた。風はないはずなのに、フィリスの銀がかった長い金の髪は揺れ、長いまつ毛の下にはエメラルド色の瞳が覗いている。日のあたらない作業部屋にずっといるせいか、肌は絹のように白かった。
「フィリス! まだできないの!」
「はい、ただいま」
紺色の襟の詰まったドレスに、きっちりと結い上げられた赤毛。継母の鋭い目を見るとそれだけで息がつまる。
フィリスは、できるだけ継母を視界に入れないようにした。
美しく、正確に……だけど、継母が横で急かすのもあって、フィリスは出来る限り早く作業を進めた。頭の中に図案を思い浮かべると糸たちが勝手に宙を飛び、互いが結びつくように布へと変わっていく。
作業部屋の小さな明り取り用の窓からわずかに光が差し込み、フィリスが織る真っ白な亜麻糸がきらりと光った。
「できました」
宙を舞っていた糸たちが全て布へと姿を変え、ふわりと絨毯に落ちる。フィリスは、布を丁寧に作業台へ乗せた。
白くて長い布には、植物の模様が織り込まれ、角度を変えると模様が浮き上がる。
フィリスは、木製の長い定規で規定の長さを測りながら、模様に狂いがないか最終確認した。
フィリスが「大丈夫です、持っていってください」と言い終わるか終わらないうちに、継母はまるで汚いものでも追い払うようにフィリスの肩を強く押した。
満足に食べさせてもらえていないこともあり、細くなってしまったフィリスの体は、簡単に作業部屋の床に尻もちをついた
継母は、木製の巻き芯にパタンパタンとできあがった布を巻き上げ、小脇に抱えた。
「本当にのろま。注文が溜まってるんだから、休まずさっさと次の注文に取り掛かりな」
「……はい」
フィリスの返事を聞く前に、継母はもうすでに作業部屋からいなくなっていた。ガチャリと部屋の外から閂がかかる音だけがやけに耳に残った。
しょげたのは、あくまでもフリだ。
こうでもしておかないと継母は、尻もちをつかせるだけでは済まない意地悪をしてくることがあるのだ。
鍵がかかるとすぐにフィリスは、作業部屋の扉に耳を押し当てた。
この時がフィリスにとって一番楽しみな時間だった。
「旦那様、お待たせいたしました。今、出来上がったばかりでございます」
「おぉ! これまた、なんと美しい!」
ふふ、そうでしょう。
フィリスは、扉に耳を押し当てながら、一人で頬を染めた。
「これも娘さんが一人で作っているのですか?」
「もちろんですわ。うちの娘は、祝福持ちですから」
祝福持ちというのは、生まれながらに神に与えられた特別な能力を持つ人間のことを言う。
フィリスは、亡くなった母と同じ『神織り』の能力があり、自分が織った布に何か効果を付与することができるのだ。
今回の注文は、テーブルクロスで、食べ物がより一層おいしく見える効果をフィリスが考えて付与した一品だった。
だが私は、そのことを家族には黙っている。亡くなった母がこのことを隠しておくようにと口酸っぱく言っていたからだ。
だから布についた効果については、一切宣伝していないのだが、祝福の力で特別に織った布――というだけで拍がつくのか、『神織り』を使って織った布を買いたいという客は、後を絶たないのである。
「いや~、それにしても、こんな可憐なお嬢さんがこんなに美しいものを作れるだなんて、神は二物をお与えになるのですな」
「まぁ! お恥ずかしいですわ」
母に変わって答えたのは、姉のマリエッタだった。
フィリスが作ったものは、対外的には全て姉が作っていることになっている。
そんなことはいい! リンデン商会の旦那様、もう一回、織物を褒めてくださいませ!
「お嬢さんは、グランツ商会の跡取りから縁談の話が来ていると噂に聞きましたが」
その話は、初耳だった。
「実は、そうなんです。娘の祝福が見初められて、今度お見合いがあるんです」
自分の能力じゃないのに?……結婚後は、どうやって誤魔化すつもりなんだろう。
「それでは、この布は、我が商会で加工してお客様のもとへ届けさせていただきます。代金は、いつものように口座へ。今回は特に出来がいいですから、色をつけさせていただきます」
「いつも、ありがとうございます」
ぎぃと扉が開く音がした。馬の蹄の音がして、遠ざかっていった。
これで、終わりか……
結局最初しか褒めてくれなかった。
誰かが褒めてくれる、一日の中で唯一のハッピータイム、終了である。
「はぁ……」
フィリスは、重いため息を吐いた。
ふと見上げると本棚には、最新の夫人雑誌がつまっていた。
フィリスが布を織るのに、最新の情報があった方がいいだろうと、父が毎月フィリスに与える数少ない物が雑誌だった。その中には、ブライダル専門の雑誌もある。
フィリスは、そっとその雑誌を手に取った。
表紙には、ウエディングドレスを身にまとい、幸せそうに笑う女性の写真が載っていた。
「……私もいつかは、結婚できるのかな」
先日迎えた記念すべき二十歳の誕生日も、フィリスはこの部屋で一日仕事をさせられていた。もちろんお祝いもない。
休みなんか、思い出せる限り一日だってもらったことはない。
もし誰かと結婚したら、この工房を出ることができるだろうか……
母が亡くなってから、久しく見ていない外の景色をフィリスは想像した。
パンの焼ける香ばしい香りのする町。
大きく開けた青空。
走っていく子供たちの笑い声。
どれもこれも、フィリスにとっては、思い出すだけで幸せな気分になれる、亡き母との思い出だった。
その時――
急にガチャリと鍵が回される音がして、フィリスは慌てた。
「何してるのよ」
姉のマリエッタだった。
赤毛の髪を巻いて、大きなリボンで頭の上でまとめた髪型は、ただでさえ吊り上がったマリエッタの瑠璃色の目をより一層鋭く見せている。
着ている服も私のぼろのワンピースとは違い、真新しい。
マリエッタの手には、去年マリエッタが着ていたドレスが握られていた。
フィリスは咄嗟に、手に持っていた雑誌を背中に隠した。
「何を隠したの。見せなさい」
マリエッタは、入口近くの作業台を回り込み、フィリスに近づいて強引に手首を引っ張った。
ばさりと音を立てて雑誌が落ち、美しいドレスを着た女性がにこりと微笑んだ。
「ふっ」
マリエッタは、口を押えて笑った。
「なに、あんた。まさか自分が結婚できるとでも思ってるの?」
フィリスは、ぎゅっと拳を握って床を見ていた。
ただ、嵐が通り過ぎるまで、じっとしているしかないのだ。
マリエッタが床に落ちた雑誌を足で踏みつけた。フィリスが踏まれたわけではないのに、ひどく胸が痛んだ。
「ただ織物ができるだけの祝福しかないお前に、結婚なんかできるわけないでしょ? 」
マリエッタがぐりぐりと雑誌を踏むから、ドレスの女性の顔は、跡形もなく破れてしまった。
最後にマリエッタは、どんとフィリスを強く押した。
今度は、後頭部を後ろの本棚に強くぶつけたフィリスは、痛みでその場にしゃがみこんでしまった。
気が済んだのか、ふんと鼻で笑ったマリエッタは、手に持っていたドレスを乱暴に作業台の上に乗せた。
「来週は、グランツ商会のルドルフ様とのお見合いよ。これを直しておきなさい」
大事なお見合いにマリエッタが古いドレスを着ることが信じられなくて、フィリスは首を傾げた。いつもパーティーに行くときは、決まって新しいドレスを着ていたからだ。
「……お姉さまは、新しいドレスを着ないのですか?」
「当然私は、新しいのを着るわ。これは、お前のよ。貸してあげる。感謝なさい」
「え……私も連れていってくれるのですか?」
「えぇそうよ」
これは、チャンスかもしれない。
このヴァイセン織物工房に閉じ込められて十年。次に外に出られる日が来るとも限らない。外に出られるというのだから、隙を見て逃げ出すなら、その時しかない。
「楽しみにしていなさい。きっと私にも、お前にも、忘れられない日になるわ」
姉はそう言ってニヤリと嫌な笑みを浮かべてから、作業部屋を出ていった。
またガチャリと重い閂のかかる音がした。
第7話 初めての贈り物「どうかしたか?」「あの……その……」 窓から夕日が射しこむ家の中。フィリスは、恐る恐るシリルに近づくが心臓がバクバクして、次の言葉がなかなか口から出てこなかった。 フィリスが言い淀んでいるうちに、先に口を開いたのは、シリルだった。「着替えたんだな。よく似合ってる」「ひゃ」 ご主人様が笑いかけてくださってる! 社交辞令だということは、もちろん分かっているが、この美しい顔の人が自分の作ったものを褒めてくれていると思うと、とてもじゃないが冷静ではいられなかった。嬉しいものは嬉しいのだ。 工房に閉じ込められて、ドア越しに聞いていた褒め言葉でされ、生きる喜びになっていたのだ。目の前で聞くのは、その比じゃない。 フィリスは、シリルに褒めてもらった言葉が嬉しくて、何度も頭の中で反芻した。「自分で作ったのか?」「はい……ルミの毛で作りました。その……私」「もしかして、祝福持ちなのか?」 口ごもっていたら、先にシリルが聞いてくれた。 フィリスは、遠慮がちに目線を下げて頷いた。自分の力のことを誰かに話したのは、これが初めてのことだった。「なるほど。それで、ルミはフィリスを助けたんだな」 フィリスは、どういうことか分からずに首を傾げた。「ルミは、ブレスラビットって種類の魔獣なんだ。ブレスラビットは、祝福持ちに惹きつけられる特性があるんだ」「へぇ」 だからルミは、神織りを見たがるのかな? よく分からないが、たぶんそういうことなんだろう。「あ、忘れるところでした! これ」 フィリスは、やっと本題を切り出した。手に持っていた黒のケープと新しく作った服をシリルの前に腕をぴんと伸ばして差し出した。「その……助けていただいたお礼に、ご主人様の服も作りました。お納めください!」 最後の方は、恥ずかしくて、シリルの顔を見ることができなかった。 シリルは、服を受け取ると貸していた方のケープをソファーの上に置いて、新しい服の方を広げて目を見開いた。「すごい、縫い目が一つもないんだな」「はい……神織りっていう祝福なんです」 神織りで作った服は、普通の服のように縫製をしていないから縫い目がない。なので、衣類にすると普通の既製品より着心地がいいのだ。「着てみてもいいか?」「はい、どうぞ」とフィリスが答えるか、答え終わらないうち
第6話 ウサギと織物「ご馳走様でした」 食事の間、シリルがフィリスのことについて、名前以外で何かを聞くことはなかった。 どこの生まれだとか、どうして森で追いかけられていたのだとか、どうして借金のカタに売られたのだとか。 フィリスとしても、もはや思い出したくもないことだったので、聞かないでくれたのは、ありがたかった。 フィリスは、食べ終わった食器をシリルの分も重ねて集めた。作ってもらったのだから、片付けくらいはしたい。 フィリスが食器を持って家の玄関へ向かうと手が塞がったフィリスの代わりに、シリルが扉を開けてくれた。やっぱりこの方は、お優しい。 フィリスがお礼を言うと、「これくらい普通だ」と言って、シリルはそっぽを向いてしまった。「わぁ、素敵な家ですね」 フィリスは、家に入ってすぐにその内装を見て顔がほころんだ。 明るい木材を張った床と壁。床には温かみのある赤に白のウサギが描かれたカーペットが敷かれていて、思わず笑ってしまった。部屋の奥には石造りの暖炉とキッチンがあり、二階に続く階段もあった。「ご主人様は、ウサギがお好きなんですか?」 シリルに聞いてみたが、聞こえないふりをされてしまった。たぶん好きなんだ。 キッチンのシンクに食器を置き、蛇口を捻る。 シンクに置いてあった固形石鹸で食器を洗った。 洗い終わったものは、何も言わずにシリルが受け取り、布巾で拭いて、食器棚へしまってくれた。 二人分の食器は、あっという間に洗い終わってしまった。何とかして、シリルに褒めてもらいたいフィリスには、少し物足りない時間だった。「あの、ご主人様」「なんだ」「他にお手伝いできることは、ありませんか?」 とその時――ガリガリと家の扉を引っ掻く音がした。 シリルが開けるとルミが飛び込むように部屋に入ってきた。そしてすぐにフィリスのスカートを咥えて引っ張った。「いってやってくれ。俺も他にやることがあるから」 シリルはそう答えると階段を上って、姿が見えなくなってしまった。 フィリスは、短いため息を吐いてから、「行きましょうか」とルミの大きな白い頭を撫でた。* * * ルミがフィリスを引っ張ってきたのは、昨日と同じ厩舎だった。ルミは、作業台の上に乗った自分の毛の塊の前でドスンと飛び跳ねた。「さっさと何か作れってこと?」 どうやら正解のようで
第5話 新しい雇い主 フィリスは、ウサギから外した鞍を壁のフックにかけて、隣に吊るしてあった銀の櫛を手に取った。 櫛を持ったら、すぐにウサギが自分で近づいて来たので、梳かされることは嫌じゃないのだろう。 フィリスは、そっとウサギの背中に櫛を入れた。柔らかい毛の感触が櫛を通して伝わってくる。ウサギもうっとりと目を閉じて、気持ちよさそうだ。「ねぇ、ウサギさん。私もあなたのこと、ルミって呼んでいいかしら?」 確かあの人は、この子のことをそう呼んでいた。 フィリスの言葉にルミは、うんうんと頷く。人の言葉が分かっているみたい。 フィリスは、丁寧にルミの全身に櫛を通した。梳かしてみて気がついたのだが、ルミの毛は、部位によって毛の質が違うようだ。 背中は、絹のように艶のある長い毛。 腹は、ふわりと暖かく羊毛のよう。 首の下から胸にかけては、きめが細かく綿に近い。 耳や顔周りの毛は、さらりとした肌触りだ。 これなら毛の種類で、違う種類の糸や生地が作れそうだ。 フィリスは、だんだん楽しくなってきて、ハーフアップにしていた自分の髪をひとまとめに結い直した。 ルミは、毛を梳かされるうちに眠くなったのか、厩舎の地面の上に頭をもたげて寝てしまった。 フィリスは、ルミが寝てからも手が止まらず、毛を梳かし続けた。 梳かして取れた毛を部位ごとにひとまとめにして作業台に乗せていく。どんどん毛の塊は大きくなり、作業台には乗り切らなくなってきたので、一番たくさん獲れた腹の毛は、奥のルミの寝台に乗せた。「ふふ、これだけで立派なクッションみたいね」 寝台の上に乗った毛は、大きなクッションほどの大きさになり、まるで空に浮かぶ雲のようだ。それを見ているとなんだか乗ってみたくなってきた。 フィリスは、履いていた靴を脱ぎ、寝台の毛に身を預けた。 柔らかい! それにすごく暖かい! 毛の上に体を預けて横になった。ふわふわの毛に包まれたみたいで、それだけで体の力が抜けた。 目の前には、すやすやと寝息を立てる大きなルミ。その奥、厩舎の外には、月や星の光を反射させて優しく光る湖。 はぁ、すごく素敵な場所。 フィリスは、真っ白な毛に包まれながら自分の幸運を神に感謝した。 少しだけ、休んでもいいよね。 暖かな毛に包まれていると、自然と瞼が重くなった。* * *「おい
第4話 ウサギと死神 フィリスの頬に涙が伝った――その時。 店長の後ろの木の陰から大きな何かが飛び出した。 月明りに照らされて白く光る巨体は、木々の間を抜け、一気にこちらへ走ってきた。「お、おい、どうした、ルミ!」 一緒に男の戸惑う声が聞こえた気がした。「うわ!」「ぐお!」 白い塊は、店長を弾き飛ばし、フィリスに跨っていた兵士も前足で弾くようにして押しのけた。店長と兵士は、たまらず悲鳴をあげた。 フィリスは、涙で歪んだ視界をこすって、起き上がった。そして、目の前にいた生き物を見て、大きく目を見開いた。「……うさぎ?」 長い耳に丸くて短い尻尾。 まるでフィリスを守るように、店長と兵士の間にいたのは真っ白なウサギだった。だけど、ただのウサギではない。体がクマのように大きいのだ。 しかも、大きなウサギの背中には鞍が固定され、その上には黒髪の男が跨っていた。「おい、お前、何者だ!?」 飛ばされた兵士が怒鳴ったが、店長が兵士の肩を叩いて首を振った。「旦那、あの黒髪の男、ありゃ最近この森に住み着いたって噂の黒衣の死神だ」「あれが……黒衣の死神……?」 兵士がごくりと唾を飲みこんだ。そして腰に手をやるが剣を持ってきていなかったことに気がついたのか、店長と一緒に一歩後ろへ下がった。 黒衣の死神の話は、フィリスにとって初めて聞く名前だったが、逃げられるなら何でも良かった。「おい、死神。その女は、俺が今晩買った女だ。こちらへ渡してくれないか」 兵士がまだあきらめきれないらしい。だけど大きな白兎がフィリスにぴったりと体を寄せて、フィリスを隠した。上に乗っている男は、ため息を吐いて頭を掻いた。「いくらだ」「あん?」「いくら払ったのか聞いている」「俺は、前金で金貨五枚だ」 ウサギに跨った男は、舌打ちをしてから上着のポケットから革袋を出して、兵士に放った。「金貨八枚入っているはずだ。それでいいだろ」 兵士は受け取った袋の中身を数えて、それでも口惜しそうにフィリスを見た。 フィリスが恐怖で震えるとウサギがふわふわの鼻先でフィリスの頬を撫でた。「死神の旦那、うちの店は、借金のカタとして、その娘を買ったんだ。返してもらわないと困る。こっちは金貨百枚だ。それも旦那が払ってくれるのか?」「さすがに百枚は……今は持ち合わせていないな」 黒髪





