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2.私の宝(自作)

Author: satomi
last update Last Updated: 2025-11-01 07:53:42

 今回連れてきたのは、私の宝である私の自作の狼の縫いぐるみ!!

 なんて可愛いんでしょう!!

 私が力を入れたのはまずは触り心地!

 知り合いの猟師さんから狼の毛皮をなめしたものを入手。

 それを使っているので、手触りは狼そのもの!

 大きさは、毛皮が不足すると大変なので本物よりも少々小さい程度なのかしら?

 実際に見たことはないから、このくらいかなという感じで制作は進んだのだけど。

 毛皮って裁縫するのが難しいのよね。

 でも大好きな狼を作るんだもの力を入れたわよ!

 裁縫針がなかなか皮を通さないから力を入れたのよ。入れ過ぎて、私の指に針が刺さったりした時は痛かったな。でも毛皮が私の血液で染まらなかったのはよかったわ~。

 やはり、流石に狼さんなのね。裁縫針をなかなか皮を通さないなんて!

 それだけ狼の野生の強さを感じるわ!

 私の専属侍女のアヤはドン引きして、こっちを見るけど。

 眼球は手に入っても腐るといけないので、侯爵家の力を用いて最高級のサファイアを使用。本物の瞳はどんな瞳なのかしら?

 残念なのは…どう考えてもあのしなやかな筋肉の感じを出せないのよね。

 所詮、縫いぐるみの中身は綿なのよ。ただただ、あの綿を詰めるだけではただの縫いぐるみじゃない?私が求めているものはちょっと違うのよ!あのしなやかな筋肉の感じよ。それでこその狼じゃない!

 ああ、あの触感の質感を出すことが出来たらどんなに素敵なんでしょう?

 私の夢は所詮は夢!触り心地は触った人しかわからないだろうからなぁ。

 猟師さんすらも亡くなった狼さんの触り心地だし、生きた狼さんの触り心地を知ってる人なんていないだろうなぁ……。

「ブハッ、ハハハハハ。お嬢さん、超おもしれー!!」

 むっとしてしまいました。何も知らない人になんでそこまで笑われなきゃならないのでしょうか?

「無自覚か?お嬢さん、考えてることぜーんぶ口から出ていたぜ?」

 ホントなの?

「‘今回連れてきたのは’から全部口から出てたぜ?やり手の商人みたいな感じだったな。あ、悪い俺は殿下の従者をしてるガイヤード=マイン」

 ガイヤード様は赤髪を後ろで束ねています。私にはわかります。かなりの猛者。

「俺は生きてる狼の触り心地知ってるぜ?」

「本当ですか?」

「嘘を言ってどうするんだ?それより、お嬢さん距離近い、近い!」

「あ」

 ついガイヤード様の襟首をつかんでしまいました。

「えーと、私は殿下の専属侍女となりました」

「ヘレン嬢だろ?有名だぜ?『あんな令嬢に何を出来るのよ!』って多くの令嬢の恨みを買ってる」

 何を言うの?私はアヤにみっちりと紅茶の淹れ方を教わったのよ!

「それより、生きた狼の触り心地を知ってるって……」

「まぁ、従者兼護衛みたいなもんだからなぁ。山に放り投げられたりしたわけよ。そしたら必然でvs.狼の時もあったなぁ?みたいな?」

「貴方も大変だったのですね…」

 ただのチャラチャラした殿方ではないのですね。

「ガイヤード!何をしてるんだ?まあ、こっちに来いよ」

 殿下?男同士のお話かしら?喉が渇きますよね?今こそ私の出番?

「恐れながら殿下、紅茶など淹れてお持ちしますか?」

「そのような配慮は無用だ。特にこの男に」

「やだぁ、殿下ってば俺にあたり強くない?愛情の裏返し?」

「バカなことを言ってないでさっさとこっちに来い!」

 二人で殿下の執務室に入って行ってしまいました。

 説教にしろ何にしろお話をしたら、何かを飲みたくならないのかな?

 アヤに鍛えられた紅茶の淹れ方を披露するチャンスだったのに残念。

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Comments (1)
goodnovel comment avatar
buchi
カインは狼が好きで、ぬいぐるみを作っているんだね!但し、皮は本物か?でも、筋肉が再現出来ないと嘆いていると、狼と戦った事があるガイアードって言う男性が登場。しかも、殿下と親しい感じか!
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