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158話

作者: 籘裏美馬
last update 最終更新日: 2025-12-24 07:27:22

「心は、黒瀬には何も感じないのかもしれないが。……もしかしたら柳はその噂を知っていて、女性という武器を使って黒瀬に近付き、黒瀬を利用したのかもしれないな」

「確かに、清水瞬の手助けが無ければ麗奈には誹謗中傷程度の噂を流す事くらいしか出来ませんもんね。ニュースサイト……会社を使うなんて個人の力では無理です」

「ああ。それに、書いた記者を逃がすなんて芸当も……隠す芸当も一般人には無理だ」

「清水家が手を貸していない以上、麗奈に手を貸している人がいると考えるのは当然ですものね」

なるほど、と先日の一連の流れが繋がる。

麗奈が黒瀬さんと繋がりを持ったのは、先日のパーティーだろう。

だけど、黒瀬さんはどうして麗奈の手助けをしたのか。それが分からない。

女性なんて、黒瀬さんの周りには沢山いるのに、わざわざ麗奈の手助けをして、得ようとした物って。

そこで、私ははっとする。

黒瀬さんは、私の背後が加納家だと既に知っているのでは。

私個人を叩き、孤立させて背後にいる加納家と接触を図りたかった……?

加納家は衣料業界のトップを独走している大きな会社だ。

加納家と何かしらの取引をしたかったのかもしれない。

「心?心、大丈夫か?考えすぎてないか……?」

「──っ、す、すみません涼真さん!」

ひらひら、と私の目の前で手を振る涼真さんに、私はハッとして顔を上げる。

考え込んでいて、涼真さんと一緒にいる事を失念していた。

「あまり考えすぎるのも良く無い。……一先ず、さっきの件は今後何かあった時の保険にしよう。清水に伝えるかどうかは……心は、どうしたい?」

涼真さんから真っ直ぐ見つめられて、私はふと考える。

清水瞬に、麗奈が他の人と抱き合っている事を教えたほうがいいのか、否か。

でも、それ
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