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第26話

Author: ASAMI
last update publish date: 2026-07-17 15:32:20

玲奈が「手の調子が悪い」と言い訳したその日の夜。

私は再びマンションの隠し部屋へと向かい、漆黒の仮面を身にまとってヴァイオリンを構えた。

そして、静かに生配信の開始ボタンを押す。

今回の配信で私が選んだのは、五本の指が引き千切れるほどの、超高難度として知られるパガニーニの難曲だった。

息を呑むような静寂の中、私は弓を激しく滑らせる。

目にも留まらぬ速さのピチカート、狂気じみた超絶技巧のアルペジオが、鋭く研ぎ澄まされた旋律となって画面の向こうへと放たれていく。

私の指先には、痛みも、何の滞りもない。

完璧にコントロールされた至高の音が響き渡る。

それを見たコメント欄は、一瞬にして騒然となった。

「嘘だろ……。この超難度の曲を、このスピードで……!?」

「手が痛いなら無理しないで! 大丈夫なの!?」

「やっぱりすごい……。神業だ……」

「この状態で、これほどの演奏ができるなんて……!?」

「来週の音楽祭、本当に楽しみにしています!」

視聴者たちからは、私の超絶的な技術への称賛と、玲奈の「手の不調」という嘘を真に受けた心配の声が嵐のように溢れかえった。

けれど、この配信は、私から二人への明
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