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第十五話 皇帝の謁見

作者: 影山御影
last update 公開日: 2026-07-31 20:24:02

前夜の極秘の密会を無事に終え、朝を迎えた朱璃(しゅり)。

 主である麗華(レイファ)様の元へ向かうと、案の定、麗華様は昨日の貴妃・賢妃との会話を思い出しては、気分が落ち着かないかのようにソワソワしていた。

​「もうっ! 今日もあの二人のお姉さま方に朱璃を連れ回されたらどうしましょう。……朱璃は私の延明宮の九等嬪なのですからね!」

「ふふ、麗華様。そんなに怒られず、どうぞお気を鎮めてくださいませ。」

​ 朱璃はくすりと微笑みながら、湯気の立ち上る淹れたてのお茶を麗華様の杯へと静かに注ぐ。

 香り高いお茶の匂いが部屋に広がる中、朱璃は言葉を続けた。

​「貴妃様と賢妃様お2人ともお茶の伝統や薬効に関心をお持ちなだけですわ。」

「そんなこと絶対にないわ! あの二人も朱璃の魅力に気づいたのよ。……絶対そうよ……!」

​ お茶を受け取りつつも、「私の朱璃」が他のお姉さま方に奪われてしまうかもしれない焦りから、キッと目を巡らせておこる麗華様。

 そんな主の横で、専属侍女の翠蘭(スイラン)が

「まあまあ、麗華様……。朱璃様が他宮のお方からも高く評価されるのは、私共にとっても大変
影山御影

ついに第十五話到達ですね!! 麗花様のツンデレの様子や茶会の噂を耳にした皇帝からの勅命。 最後に残した皇帝の一言。 果たして皇帝の口にあったのでしょうか…。 次回へ続く。

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    前夜の極秘の密会を無事に終え、朝を迎えた朱璃(しゅり)。  主である麗華(レイファ)様の元へ向かうと、案の定、麗華様は昨日の貴妃・賢妃との会話を思い出しては、気分が落ち着かないかのようにソワソワしていた。 ​「もうっ! 今日もあの二人のお姉さま方に朱璃を連れ回されたらどうしましょう。……朱璃は私の延明宮の九等嬪なのですからね!」 「ふふ、麗華様。そんなに怒られず、どうぞお気を鎮めてくださいませ。」 ​ 朱璃はくすりと微笑みながら、湯気の立ち上る淹れたてのお茶を麗華様の杯へと静かに注ぐ。  香り高いお茶の匂いが部屋に広がる中、朱璃は言葉を続けた。 ​「貴妃様と賢妃様お2人ともお茶の伝統や薬効に関心をお持ちなだけですわ。」 「そんなこと絶対にないわ! あの二人も朱璃の魅力に気づいたのよ。……絶対そうよ……!」 ​ お茶を受け取りつつも、「私の朱璃」が他のお姉さま方に奪われてしまうかもしれない焦りから、キッと目を巡らせておこる麗華様。  そんな主の横で、専属侍女の翠蘭(スイラン)が 「まあまあ、麗華様……。朱璃様が他宮のお方からも高く評価されるのは、私共にとっても大変誇らしいことでございますよ。」 と苦笑しながら優しく宥めた。   ​ そんな賑やかな朝のひとときを打ち破るように、宮の外から重々しい足音が近づいてきた。  現れたのは、皇帝直属の太監(たいかん)――侍従長であった。 ​「――九等嬪・朱璃に、皇帝陛下より勅命である!」 ​ 太監の甲高い声が響き渡り、一瞬で延明宮の空気が凍りついた。小鈴(シャオリン)はガタガタと震え出す。 ​「此度の茶会の噂、陛下の耳にも届いておられる。『泰然(タイゼン)王子を感銘せしめた倭国の茶と菓子を、直ちに御前(ごぜん)にて披露せよ』とのこと。急ぎ道具を整え、謁見の間へ参られたい。」 ​「えぇっ……。皇帝陛下からのお呼び出しですか!?」 ​ 驚く小鈴を余所に、パッと扇子を広げた麗華様は、待ってましたと言わんばかりに誇らしげに胸を張った。 ​「ふふん、当然ですわ! 朱璃の淹れるお茶やお菓子が世界一なのですから、皇帝陛下がお聞きつけになるのも時間の問題でしたのよ! ほら見なさい、私の朱璃が認められたのですわ!」 ​ パッと扇子を広げて自慢げに胸を張る麗華様。周りの若手侍女たちも 「そうですとも!

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