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34話

Author: 東雲桃矢
last update publish date: 2026-07-06 09:00:06

「何かあったか? ひどい顔だ」

「ちょっと、職場でね……」

「人間関係だろ」

 曖昧に答えたというのに、言い当てられて目を見開く。

「どうして、分かったの? そこまで顔に出てた?」

「お前は急遽有給を取っただろう? それも1日や2日ではない。嫌味を言ってくる人間がいると考えるのが普通だろう。それに、その手にあるのは洋菓子。サイズからして個人用ではない。職場に持っていく菓子折りだ」

「さすが、御名答よ」

「だからうちに来ないかと言ったんだ。どうする?」

「今の職場、すごく気に入ってるの。だから、もう少し考えてみる」

「そうか」

 秋明はそれ以上言及することなく、再び前を向く。

「隣に座れ」

 言われた通り隣に座ると、ルリがハーブティーと数枚のクッキーを百合の前に置いてくれた。

「ありがとう、ルリちゃん」

「いえ。私はそろそろ帰りますね。何かあったら、いつでもご連絡ください」

「え

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