LOGIN入学から二か月。剣術の授業の後逃げ遅れた俺は、あっという間にクラスメートに囲まれてしまった。
「アスカ様、今日も素晴らしかったです!」
「流石ですわあ!希代の天才だというのは本当ですわね!!完璧ですわ!」
「素晴らしい剣筋だ!あの域に達するにはどれほどの修練を積まれたのですか?!」
全く、相も変わらずうるさいものだ。こうも目をハートにしてくる意味が分からない。俺は彼らに冷酷といっていいような対応しかしていないのに、こいつらはマゾなのか?
「当然だ。貴様らごときが俺を称えるなど一万年早いぞ?」
ニヤリと笑いながら軽く顎をしゃくってみせると、取り巻きどもは嬉しそうに顔を輝かせた。だから何故これで喜ぶ?こいつら、おかしすぎるだろう。
俺が戸惑うのはこういうところだ。
ここの女は俺が知る前世の女たちとは違いすぎる。なんというか……俺に対してあまりにも好意的すぎるのだ。俺のこの「美しい」と言われる容姿のせいか?いや、前世の俺だって容姿は悪くなかった。優しくしているわけでもないのに、いつまでも好意的なわけがわからない。
男どもも俺を妬むどころか羨望の眼差しで褒めたたえてくる。
こういってはアレだが、相当ひどい態度を取っている自覚はある。でも、彼らはどんなに冷淡な態度をとっても俺を慕ってくるのだ。
まあ確かに彼らとて善意の塊というわけではない。取り巻き同士の嫉妬やあれこれはあるようだしな。だがそれも俺にしてみたら子供のお遊びにしか思えない、他愛のないもの。
要はやつらには前世の人間にあったような陰湿さが無いのだ。これでは警戒している俺の方が馬鹿みたいに思えてくる。
実は意識的にあえて冷たく接していたのだが……少し態度を改めるべきか?
などと想いを馳せていたそのとき――
「アスカ様、これ……もしよかったら。」
ひそやかな声とともに、少女が一輪の花を差し出してきた。
地味な茶髪にそばかす混じりの顔、仕立ての良くない制服。貴族社会の底辺――平民上がりの奨学生か。
この衆人環視の中で俺を呼び止めるとは。なかなか勇気があるじゃないか。
そう思った俺は、わずかに唇の端を上げてみせた。
「娘。大した度胸だな」
俺の言葉に少女がびくりと肩を震わせる。
いつもの俺ならここで踵を返して終わりだ。だが、らしくもなくなぜか手を伸ばしてその花を受け取ってしまった。
「……悪くない花だ。特別に受け取ってやる。感謝しろよ?」
俺の言葉で少女が顔をぱあっと輝かせる。
……なんだ、たったこれくらいのことでそんなに喜ぶのか。
純粋な好意を示され、なんだか心臓が少しだけうるさい。
「あ、あの……!だ、だいすきです、アスカ様……!これからもアスカ様のご活躍を応援させて頂くことをお許しくださいませっ」
少女が真っ赤になって叫び、走り去った。
「まあ、なんてこと!」「抜け駆けは禁止ですのに……!」と取り巻きたちがざわめきだした。それをチラリと視線を向けることで黙らせる。
抜け駆け禁止だと?なんだそのルールは。
「俺を好くのがおかしいか?俺は応援されるに値しないとでも?」
「そ、そのようなことは!!」
「お前たちも好きにすればいい。下らぬルールなどで俺に恥をかかせるな。いいな?」
ここで俺はあえてアメを与えて見せた。にこり、とほほ笑んでやったのだ。
俺から笑いかけたのが初めてなだけに、効果はてき面。取り巻きたちは真っ赤になってガクガクと頷いた。
……これであの娘が責められることはないだろう。小娘を庇ったのは単なる気まぐれ。あの花は悪くなかったからな。
俺は唖然としたままの取り巻きたちを残し、颯爽とその場を後にしたのだった。
教室に戻りながら、俺はふと手元の花を見た。小さな白い花。名前など知らないが、大業な七束を渡されるよりもなぜか印象に残る。
前世の庭の片隅に咲いていた小さな花を思い出させるのだ。小学校でもらった種から生えてきた小さな花は大した世話もしていないのに毎年可憐な花を咲かせた。それがとても健気に思えて、いつしか俺は毎年その花が開くのを楽しみにするようになったのだ。
あの花はどうなっただろうか。あれからも毎年可憐な花を咲かせているのかな……。
俺は高々と宣言した。「よし。では、聞け。俺たちは『ディスポーサー』。血統を笠に着て貴族の名誉を貶める生ごみどもを処理する。ここをその拠点とするぞ!」リオが宇宙ネコのような表情になった。なんだその顔。面白いな。アスナはさすが、当たり前のように受け止め、飄々とこう返してきた。「ディスポーサー…生ごみ粉砕機、か。なかなかのネーミングセンスだな」「煩い。いいだろう?分かりやすくて。文句があるなら今のうちに言え」「もう決定なんだろ?いいよそれで」「まだ調べていないがここにはきっと地下室もあるはずだ。そこでごみを分別できる」「なんで分かったんですか?地下室もあります。ゴミを分別……ですかあ……ふぅ……」そんなにイヤそうな顔をするな、リオ。ある程度は処理済みのものになるから、そこまで面倒なことにはならない。たぶん。「学園に……そうだな……意見箱を設置しよう。横暴かつ不当な扱い、人道に反する行いなどの心当たりがあれば、匿名で告発してもらうんだ。アスナはその裏を取れ。リオは告発者が誰なのかを突き止めろ」「了解!方法は俺に任せてくれるんだろ?」「ああ。好きにやれ」「はい!質問させてください。アスナ様の告発された側の調査はいいとして、ボク、匿名の告発者をどうやって探せばいいんでしょうか?」そこからか。「告発対象の近くにいるものから当たれ。お前のその顔を活かせばいい。周囲のものを誑し込んで聞き出せ」「ええーー!」「ゲームのお前の得意とするところだっただろう?周りを皆味方につけたピンク頭の主人公、エリオット。お前ならできるはずだ」「あざといの、正直嫌いなんですよねえ。だからアスカ様が推しだったのに……。ふう……。いいですよ、やります!下僕ですもんね!やりますよっ!」その後はワイワイガヤガヤ。意見箱をどんなものにするか。(エリオットの出してきた画がいかにも厨二感満載のものだったので、俺とアスナは遠い目になった)どうやって誰にも見られずにその中身を取り出すか。これは、アスナの黒魔法を応用することにした。その意見箱の中に疑似的にアスナの空間収納を付与する。そうすればアスナがどこからでも取り出せるようになる。「お揃いの衣装とかどうですか?なんか秘密結社みたいでカッコいいの!」「リオ、なかなかいい考えだ。色は黒一択だな」「敢えての『漆黒の礼装
ここまで言って、静かに目を閉じているエリオットに声をかけた。「エリオット。もう起きているんだろう?寝たふりはもうやめろ。誘拐監禁については不問とする。その代わり、この屋敷はおれのものだ。いいな?そうだなあ……『演習中に大物と出くわして死ぬところだったが、アスカ様に助けられた。そのお礼としてこの屋敷を贈る』ということでどうだ?」「……いつから起きていると気付いていたのですか?あーあ。ボクがいても平気でいちゃつくんだもん。やってらんない!いいですよ。お二人で好きに使ってください。後で権利書を送っておきますから」不満そうに唇を尖らせるエリオット。二人で好きに使ってくれ、だと?この期に及んで何を言っているんだ?「お前も使うだろ?まさか、逃げるつもりか?」「え?………ボクも?」「ここは狂人の館だ。お前も十分狂人だろう?俺に執着するあまり誘拐監禁までするんだからな。可哀そうだが俺なんぞに捕まったのが運のつきだ。死ぬまでこき使ってやるから覚悟しておけ。お前は死ぬまで俺の下僕だ。その代わり楽しませてやる」「!!はい!狂人は言い過ぎだと思いますが、死ぬまでアスカ様と共に、ってなんかいいですね。ふふふ」「前世の記憶持ちが三人か。よくも集まったものだ。探せばもっといるかもしれないな?」俺の何気ない言葉にアスナがぎょっと目を見開いた。「いや、これ以上いらねえぞ?!俺だって身体を捨てねえと追えなかったんだ。そこまでする奴が他にいてたまるかよ!心当たりでもいるのか?……気付かなかったな。横恋慕しやがるヤツは潰したつもりだったのに……」いやいやいや!黒いぞお前!何してやがるんだ!全く………「そんな狂人はお前くらいだろう。そういう意味じゃない。他のゲームのシナリオがどこか別の場所で進んでいる可能性があるのでは、と言ったまでだ。同じ世界を題材にしたスピンオフがあっただろう?」エリオットは心当たりがあったようで、「ああ、あれか!」と手を叩いた。「でもこっちはBLアリの乙女ゲーでしたけど、あっちは……R18の大人向けでしたよ……?なのでボクはやったことがありませんが……」「俺もねえぞ?!」「マジかあ……。こっちと交わらないことを祈るしかねえな。俺はアスカだけで十分だし!」余計なことを言ってしまったせいで、なんだか違う方向に話が進んでし
なんという性格の悪さ!自分の愛を超えられるものなどいないだろう、と確信しているのだ。「……愚かだな。だが、嫌いじゃないぞ」彼は想像しただろうか。世界をも超える愛を。身体を捨て魂になってまで追いかけて来る執愛を。狂人の相手には受け止められなかったに違いない。だからここは憐れな小鳥を閉じ込める檻となった。だが、自らここを望むものにとって、ここは理想京。「出ることができない」のではなく第三者の立ち入りを拒み「余所者を排除できる」素晴らしい愛の褥。まあ、俺にとっては……秘密基地といったところか?俺は普通の愛では満足できない。前世の俺は、家族の愛を知らなかった。だから「普通の暮らし」「普通の家族」というものに憧れた。そんな俺にできた親友。阿須那は俺から「普通」を奪おうとした。俺を孤立させ、俺の世界を阿須那のみで構築させようとしたのだ。だから俺は彼を憎んだ。恐れた。時々想像する。それが穏やかに伝えられたものだったらどうだったろうか?俺は彼を受け入れたのだろうか。阿須那が彼の取り巻きからが俺を庇ってくれていたら?俺の中で阿須那の愛が「普通」になり、彼が俺の唯一の家族となったのではないだろうか。だが現実はそうはならなかった。阿須那は俺を手に入れるために画策し、俺はそんな阿須那を受け入れられず逃げる道を選んだ。未来への希望が無かったわけではないが、そんな未来など訪れなかった。この世界にまで俺を追ってきたと知り、俺はその執着を恐れると同時に、歓喜したんだ。世界を超え身体を捨ててまで俺を求め続ける阿須那。これ以上の愛があるだろうか?これ以上に信じられる愛があるだろうか?エリオットの夢見た世界とは違うのかもしれない。彼の理想は「アスカは素晴らしい王子様と一緒に幸せになりました」。確かにレオンは理想の王子様だ。その容姿、能力、地位、名誉、どれをとっても他の追随を許さない。俺にとっては、その寛容、知性、俺と対等に話せる丹力。婚約者としての俺は最低だっただろう。レオンを避け、茶会にも出ず、会おうともしない。何とかして会ってもつれない態度で毒を吐く。だが彼は俺に無理強いをしなかった。権力にものを言わせることもできたろうに、そのままの俺を受け入れ、学園という「ともに過ごせる場所」に俺が出るまで待ち続けた。俺が好ましいと思うのは、
どれくらいのめり込んでいたのだろう。気付けば俺の横には空の皿とティーカップが置かれ、エリオットが疲れ切ったようにソファで居眠り、アスナは俺の横で機嫌よさげに鼻歌を歌っていた。「お。もう良いのか?」俺の視線に気づいたアスナが、チュッとキスをしてきた。「おい!」ジロリと睨んでも「いいだろ、誰も見てねえんだし」と悪びれない。「お前もずいぶんと偉くなったものだな?」ビシっとデコピンしてやると、額を押さえながらブウブウと文句を垂れだした。「ひでえ!だって恋人だろ?こんくらいいいじゃん」「いつ恋人になった?」「えー!お互いの好意を確認して、あんなことまで許しといて恋人じゃねえとかねえわ。てか、お前、好きでもなんでもねえやつとできんの?」「そんなわけないだろう。お前でもあるまいし」「なら恋人ってことでいいじゃん。お前さ、俺に相当許しちゃってんの、自覚あんだろ?さっきだって『あーん』で食わせてやってたんだぜ?気づいてねえだろ?」確かになんだかんだ絆されまくっている自覚があるだけに言い返せない。悔しいが、確かに「恋人」という言葉が当てはまるのだろう。素直に認めるのもしゃくで、足を蹴ってやった。「…………声をかけろよ」出た声に含まれる甘えたような響き。アスナの言う通り、アスナに甘えるのが当たり前になってしまっていた。我ながら、本当にどうしようもない。クソ!蹴られたアスナは嬉しそうに笑いながらご機嫌で俺の髪をもてあそび始めた。「ははは!夢中になって読んでたもんだからさ。食うかな、って口元に出したら大人しく口開けんの。可愛かったぜ?あーんされてんの見たエリオットの顔、見せたかったよ」言いながらツンと俺の唇をつつく悪戯な指先。ギュッとその指を握り、はじき返してやる。「悪趣味だぞ?この腹黒め」「お前だって、飛鳥よりかなり黒くなってんじゃん」「そりゃ俺はもう飛鳥じゃねえからな。記憶が戻るまでの5年、俺はアスカ・ゴールドウインとして生きていたんだ。同じはずがないだろう?忘れたのか?俺はもともと悪役なんだ。悪役らしくせねばな?」飛鳥の方が良かったのか?飛鳥は前世の自分なのに、なぜか胸がぎゅっと痛んだ。するとアスナがキョトンとした表情でこう言ってのけた。「え?お前も飛鳥だろ?口は悪くなってるけど、根本は変わんねえよ。飛鳥もあ
ふ、とエリオットの表情が変わる。「……やっぱりアンタ、アスカ様なんですよね。………どうしようもなくアスカ様なんだもん。俺の推しよりもアスカ様らしいなんて……皮肉でしかないですよ……ズルいなあ……そんなアンタだから俺は………」「ふは!だろうな。俺たちは来るべくしてこの世界に来たのだと、俺は思っている。いや、むしろこちらにこそ生まれるはずだったのだ。転生前の俺も、飛ぶ鳥と書いて飛鳥。まあ、苗字だがな。そしてこいつの前世の名は、阿須那レオン。これは推察だが……元来こいつもレオンに生まれ変わるはずだったのだと思う」「!!それって………!………ほんと、ズルイや。アンタ、ボクの見たかったアスカ様そのものなんだもん……」俯くその肩がわずかに震えている。目を瞑り、次に開いたときには……エリオットは「健司」の表情になっていた。「改めてご挨拶申し上げます。俺は坂本健司。そしてボクはクレイン侯爵家が当主、エリオット・クレイン。火、水、風、土の四属性に加え、闇、光魔法が使えます。隠していて申し訳ございませんでした。このボクの心からの忠誠を、アスカ・ゴールドウィン様、今のあなたに捧げます。仕方がないのでその異物にも忠誠を。その代わり……あなたはずっとあなたで居てください。何者にも負けず、折れず、自由な存在で居てください。ボクはゲームに描かれなかったあなたの行く先が見たい」俺を見上げるその瞳には、これまでにはない確固とした光が宿っていた。あのどこか焦燥に駆られるような奇妙な熱ではなく、しっかりと地に足をおろしたもの。これまでの彼はその立場を変えながらもあくまでも「ゲームの中のエリオット」を演じていた。可愛らしく健気なご令息。時に浮かんだ狂気にも似た光は、彼が求めた「自らの存在意義」が揺らいでいたからだったのだろう。それが俺たちにいらぬ警戒心を抱かせたのだ。今の彼は一皮むけたように見える。これまで俺たちに騙されていたという怒り。その怒りを凌駕する、この世界に転生してきたものが自分だけではないという安心感。そして……新たな希望。「……いい顔になったな」ゲームでのエリオットは、言葉は悪いが「誰かに甘えて生きていく」タイプだった。しかし健司の本質は違う。「誰かのために誰かを支えて生きていく」タイプだ。ならば、俺が貰う。俺の下僕として
しばらく口を開けたり閉じたりと何かを言いかけてはやめ、やめては言いかけるのを繰り返していたエリオットだったが、ようやく理解が追い付いたようだ。「ええ?!な、なんですぐに教えてくれなかったの?俺、言ったじゃん転生者だって!しかも同じ日本人なんでしょ?おまけにチートじゃん!なんで?!俺、アンタのこと『推し』って言ったよね?そりゃゲームだと俺は敵だし、絡みたくないのは分かるけど!分かるけどさああ!敵じゃないって分かったんだから、せめてあのクソ豚始末した時に教えてくれてもよかったんじゃないのっ?どおりでおかしいと思った!だってアスカ様ってば、ツンデレハイスぺなのにちょっとなんていうか箱入り息子で陽とのこと疑わないでしょ?だからあんな主人公に嵌められちゃって断罪されちゃうんだし。そこが可愛かったのに!俺が守ってあげたかったのに!なのに、アンタってばツンデレにしてはなんつーか、わりと常識的だし。意外と優しいしさあ!おまけにそんなヤツくっつけちゃって!断罪だってサクサクっと回避してレオン殿下にも好かれまくってるし!どう考えてもおかしいじゃん?!でもそれって俺が転生したせいで変化があったのかな、って思ってたのに!思ってたのに!まさかアンタも転生者かよおお!それに、なんだよそいつ!前世からくっついてきた?そんなのアリ?絶対に敵わないじゃん!運命じゃんそんなの!ズルいよ!ずる過ぎるでしょ!!人間じゃないってチートがすぎるし!従魔なんて完全にあのゲームとは別もんじゃん。別ゲーじゃん!俺が転生したせいで変わったんじゃない。このゲームを変えたのはアンタたちだったんだ。じゃあなんで俺、こっちに来たんだよおおお!何したらいいんだよおおお!」ガクリと崩れ落ちて床ドンしながらの弾丸トーク。「……エリオット、お前……自分のこと『俺』って言うんだな。そっちが素か」「え?!ここ、慰めたり謝ったりするところじゃないの?!ひっかかったの、そこ?!そんなことはどうでもいいでしょうがっ!」「確かに。アスカ、ちょっとくらい慰めてやれよ。なんつーか、不憫」「お前の慰めなんぞいらねえんだよっ!俺は!アスカ様、いや、アンタに慰めて欲しいの!偽アスカ!慰めろ!!」「……良かったじゃねえか。俺が本物のアスカだったら、断罪を回避したらお前なんぞごみクズみたいに捨てているぞ?