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第45話

Auteur: るるね
last update Date de publication: 2026-04-18 23:25:22

 紗月は、すぐに頷くことはしなかった。こんな要求を、慎一が受け入れるはずがないと分かっていたからだ。

 慎一が一番気にかけるのは、祖父のことだけだった。

 それゆえ、紗月がどうにか彼を繋ぎ止め、わずかにでも歯止めをかけられるのは、祖父の存在しかなかった。

 黙り込んだまま答えない紗月を見て、美沙子はわずかに眉をひそめた。目の前の相手に、どこか不満を覚えたようだった。

「……どうしたの? まさか結婚したのに、母さんに紹介するつもりもないの?」

 美沙子はなおも言葉を続けようとしたそのとき、テーブルに置かれたスマートフォンが小さく音を立てた。

 着信だった。

 表示された名前は――「うちの可愛い娘」。

 カフェのテーブルは小さく、二人の距離も近かった。画面が淡く光ったその瞬間、そこに表示された名前は、否応なく紗月の視界に飛び込み、逃げる間もなく意識の奥に焼きついた。

 娘?

 母親には他にも娘がいるの?

 美沙子の表情が、あからさまに揺らぐ。

 焦ったようにスマートフォンを手に取り、すぐには通話に出ず、紗月に何も言わないまま、どこか警戒するように視線を逸らした。

 そのまま、電話に出るた
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hime kichi
この主人公にイライラする
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