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第73話

Author: ラクオン
「恥さらすの、やめなさいよ!」

「……え?」

伊賀は目を開けて、ビクリとしながらこちらを見た。

「えっ、南姉さん!?なんで……あ、あれ?」

気まずそうに頭をかきながら、目をそらす。

「姉さんも来てたんだね、はは……」

「うん、私も来依とチューしに来たの」

私はからかうように言って、靴箱を指さした。

「勝手にどうぞ」

この様子じゃ、ここに来るのは初めてじゃないな――

スリッパなんか用意してあげるまでもない。

振り返って、私は来依にじとっと視線を送った。

来依は肩をすくめて、さっぱりした顔で言った。

「違うからね。南が思ってるようなことはないよ。私、いまだに彼氏なしのピュアですから」

「南姉さん、そのうち俺からいい報告があるから、楽しみにしてて!」

伊賀はもうすっかり立ち直り、スリッパに履き替えて、ニヤニヤしながら調子よく言った。

来依はあきれたように言う。

「うるさい、で、あんたなんで来たの?」

「だって、体調崩したって言ってたからさ。お見舞いに来たんだよ」

「お見舞いに来るのに、手ぶらってどういうこと?」

「だって、聞いた瞬間すぐ飛んできたんだよ
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