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ผู้เขียน: さぶれ-SABURE-
last update ปรับปรุงล่าสุด: 2025-11-10 06:00:21

 私は座を立ち、帯の前でいちど静かに手を重ねた。

 袖の下で鍵のチャームが小さく触れ合う。

 深呼吸してしっかりと前を見つめた。

「僭越ながら——薄茶を一服、あと、私の得意なものを添えさせてください」

 空気がきゅっと締まる。誰かが小さく咳払いした。けれど、お祖父様は何も言わない。目だけが「見せてみなさい」と言っていた。

 帛紗をさばく。角に生まれる小さな風が手首を撫でていく。棗、茶杓、茶筅。習った順を骨に任せ、半拍だけ長く間を置く。釜の湯気が細く立ち上り、畳に溶ける。碗をお祖父様へ献上する。泡は軽く香りは高く。——手は震えない。大丈夫。

 そして次。広間の袖で控えていた家人が真塗(しんぬり)の食籠(じきろう)(※食物を盛る器・茶の湯で、菓子器などに使用されるふたのある器のこと)を両手で捧げて入ってくる。蓋をすっと引くと、客席に小さな波が立った。

「薄茶のあとのひと口でございます。——四季折々の多幸焼き(たこやき)と、黄金の玉子焼きでございます」

 言いながら、自分でも少し可笑しくなる。たこ焼きは多くの幸せで多幸(たこ)。語呂の勝利。しかも今日は菓子仕立て、湯気に重ならない甘さで、抹茶の余韻をすっと伸ばす配合にした。

 食籠の中は、小さな四つの球体と長方形の玉子焼き。器は季節を泳がせるために、輪島の黒塗り盆に薄青磁の小皿を五枚、花びらのように配した。黒が余白、青磁が息。中央に淡金の水引を一筋だけ通し、祝意を結ぶ。

「春——桜の多幸でございます」

 用意した食籠をお祖父様の前へ。そして皿の説明に移る。
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