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last update Last Updated: 2025-11-01 06:00:02

「お話を伺えない場合、この足で警察署に向かいます。どうされます? 話し合いに応じていただけますか?」

 亜由美が有無を言わせぬ圧力をかける。球児は昔から亜由美が苦手だったことを思い出す。

 だから彼女はわざわざついてきてくれたんだ。ありがたい。

 無事にブレスレット取り返したら、なんかおごる!!

「5分だけだ」

「結構です。5分で済めばいいですね、お互い」

 意味深な言葉で更に球児をざらつかせる亜由美。さすがだわ~。

 私も当時からこれくらいできていれば、この男にナメられずに済んだのに。

 ドアチェーンが外される。私たちを迎え入れると、愛人はソファの肘に腰かけ、スマホを伏せていた。腹はさっきよりも出ている演出が笑える。たった1時間ほどで大きくなるお腹ってどんな妊婦よ。

 アホすぎて笑えてしまう。

「もう帰っていいって言うから帰ったのに~。まだなんか文句あるの~?」

「はい。大アリです」

 私は靴を揃え、亜由美と共に家に上がり込んだ。彼らがくつろいでいた狭いリビングのテーブルに証拠を一枚ずつ置く。落ち着いた声でブレスレットがなくなった経緯を説明し、順番に確認を促す。

「まず、これは来客ログです。あなたたちが入館した時刻です」

 紙に赤線を引く。

「次に、ここ。あなたが私の左手首を引いた瞬間の静止画」

 球児の顔がぴくりと動く。

「あなたが私に触れた後、ブレスレットがなぜかなくなっているのです。落ちてもいないし、どこにもない。さて、これはどういことでしょうか」

「知らねえよそん

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