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第45話

last update Petsa ng paglalathala: 2026-02-07 19:00:00

翌朝、1月6日。私は、自室の鏡の前で何度も練習していた。

氷室様を、名前で呼ぶ練習を。

「蓮さん、おはようございます」

「蓮さん……」

何度呼んでも、頬が熱くなる。

相手が氷室様で、好きな人だからかな?

名前で呼ぶって、こんなにも恥ずかしいことなんだ。

昨日は、氷室様と初めて恋人として手を繋いだ。

あの感触が、まだ掌に残っている。

大きくて、温かい手。指が絡み合った、あの瞬間。

そして──私が無意識に握り返してしまったこと。

「……っ」

顔が、さらに熱くなる。

バレてないよね?私の気持ちが、本物だって。

「落ち着いて、咲希」

鏡の前で、自分に言い聞かせた。

これは、仕事。契約。演技。

深呼吸をして、私は朝食の準備を始めた。

7時。氷室様がリビングに現れた。

黒いスーツ姿。いつもの完璧な装い。

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