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■77

Auteur: 水沼早紀
last update Date de publication: 2026-03-22 21:55:19

「ゆっくり食べろよ」

「……うん」

真樹はカウンセリングがあるからと、私の前を通ろうとする。……その瞬間に私は、真樹の腕を掴んでしまう。

「朱里……どうした?」

「……ごめん、なんでもない」

でもすぐに、私はその腕を離した。 なんで私は今、真樹の腕を掴んだんだろうか。

自分でも分からない。無意識だった。

「辛いときは呼べよ、すぐ行くから」

「……うん」

私は……真樹のことが、本当に好きなんだ。 偽物の愛だと思ってたのに。

絶対に好きになることなんて、ないと思ってたのに……。私は……私は、アイツのことが好きなんだ。

「悔しい……っ」

好きになんてなりたくなかった。愛したりしたくなかった。

教えて、神様。これが愛だと言うの?

「……っ」

好きじゃない、好きじゃない。そういい聞かせてるのに、私の心はぎゅっと何かを掴んで離さないんだ。

これが……恋なんだ。 ちゃんと、好きなんだ。

「うぅ……ん……」

悔しい。泣きたくないのに泣いてしまう。 好きになりたくないのに、好きになってしまう。

どうしてうまく感情がコントロール出来ないんだろう。どうして……。

これも全部、妊娠のせいだ。 妊娠なんて
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