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第641話

Author: 栄子
「松本さんの言うことは気にしなくていい。二人の子供たちのことを考えて。綾、子供たちは父親がいなくても生きていけるが、母親なしでは生きられないんだ」

「誠也、私が北条先生を助けたの」

誠也は一瞬、言葉を失った。

「9年前のあの夜、私があなたと出逢った日北条先生にも会った。私があの時彼を助けていなければ、こんなことにはならなかったかもしれない。誠也、北条先生が打ち明けてくれるまで私はずっと、これはあなたによってもたらされた災難だと思っていた。でも本当は、私があの夜、無知な親切心を働かせたせいで、起こした発端なの......」

誠也は充血した目で綾を見つめた。「そんなことはない。要の言うことや、松本さんの言うことは気にするな。綾、お前はお前だ。二人の子供の母親なんだ。戻らなきゃ。子供たちのそばに......」

「もう戻れない」綾は首を振り、笑った。「誠也、結婚式は予定通り行われなければならない。北条先生が死んで、計画が成功して初めて、私たちの子供たちは安全になる。分かるでしょ?」

誠也の呼吸が速くなった。

彼が理解できないはずがない。

しかし、綾が危険を冒すのを黙って見ている
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