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第770話

Penulis: 栄子
誠也は綾の視線に気づいたのか、こちらを振り返った。

目が合った二人は見つめあった。

綾はドキッと胸が鳴り、慌てて手袋を差し出した。「どうぞ」

誠也は唇の端を上げて微笑んだ。「ああ、そこに置いてくれればいい」

綾は手袋を置いた。

そして、シャワーヘッドを取りながら、「頭を後ろに傾けて......」と言った。

誠也は彼女に言われたまま素直に後ろに頭を傾けた。

綾は片膝をついて彼の髪を濡らし、シャンプーをつけた。

男の人の髪を洗うのは初めてだった。

誠也の髪は硬くて量も多く、少しこするだけでたっぷりの泡が立った。

彼女は柔らかな指先で、優しく彼の頭皮を揉みほぐしていった。

誠也も目を閉じ、徐々に体をリラックスさせていった。

男の髪は短いから、洗うのはあっという間だ。

洗い終わると、綾はタオルで彼の頭を拭き、立ち上がった。「あとは自分でやって。私はもう行くね」

しかし、誠也に腕を掴まれた。

綾は驚いた。

誠也は彼女を見ながら言った。「もう一つ、わがままを聞いてもらってもいいか?」

綾は呆れて笑った。「わがままだって分かってるくせに、よく言えるわね!」

「分か
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