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第248話

Auteur: 花野めい
由樹は扉を押す手を止めなかった。

「何を女々しいことを言っている。俺を騙す度胸があるなら、その命で贖ってもらう」

素っ気ないその一言は、裏を返せば、二人の間の確固たる絆を物語っていた。

龍太郎への、絶対の信頼を。

龍太郎は椅子に座り直し、自嘲気味に口角を上げた。

しばらくして、彼の瞳は次第にどす黒く、深く沈んでいった。

――村上千歳、覚悟しておけ!

……

週末を控えた金曜日、三久は龍太郎からメッセージを受け取った。明日、郊外のカフェで会おうという誘いだった。

「あのイケメン先生に誘われたの?」

梨々香はそれを聞くなり、ベッドから跳ね起きた。

「それって絶対、あなたに興味があるってことじゃない?あたしはもう子供を産んでるから確かにあり得ないけど、あなたは今、妊娠中じゃないのよ!」

三久は呆れてスマホの画面を消し、梨々香の額を指でつついた。

「ただ診療情報を渡してくれるだけよ」

梨々香は痛そうに額をこすりながら「そうか」と言うと、また布団に倒れ込んだ。「彼が何か悪さするんじゃないかって心配なの?じゃあ、ついていこうか?」

「別に怖くはないけど」

三久は静かに
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