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第1107話

Auteur: 風羽
証拠を手に入れたあと、翠乃は静かに待つことにした。

裁判の日が来るのを。

寒笙が録画していたあの証拠については真緒が最初から最後までじっくりと確認し、思わず感嘆の息を漏らした。

「DNAでも調べて研究したくなるくらいですよ。どうしてあんなに知的で細身なのに、あそこまでタフなんですか」

――もはや人間離れしている。

もちろん、この証拠は最初から公にするつもりはなかった。

裁判が終盤に差しかかったところで提出し、そこで一気に審理を止め、いわゆる原告の顔を思いきり叩き潰す。そのほうがよほど痛快で、展開としても二転三転する。

さらに、女性裁判官、そして陪審員も最低三名は女性を申請する予定だった。

この証拠は正直なところ、女性しか見てはいけない。

翠乃のプライバシーを守るためでもある。

真緒は翠乃にそう説明し、安心するよう言った。

「この裁判、勝率は百パーセントです」

若手の上原弁護士が冗談めかして付け加える。

「それにしても、寒笙さん、相当本気でしたからね」

翠乃は言葉を失った。

その後も、雅弘は何度か翠乃にしつこく連絡してきたが、翠乃はただ一通、こう返しただけだ
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