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第13話(17)

Author: 北川とも
last update publish date: 2026-01-18 08:00:48

 文庫を開いたまま畳に伏せて、片腕ずつ動かす。うつ伏せで、枕を抱えるような姿勢でずっと本を読んでいたため、背と腕が痛い。

 そろそろ寝ようかと思いながら和彦は、仰向けとなる。枕元のライトだけでは、美しい木目の天井を照らすことができず、まるで怪物のような闇が張り付いている。

 耳を澄ませば、微かながら人の話し声や物音が聞こえてくる。それに、中庭に吹き込んでくる風の音も。

 常に人が出入りする長嶺の本宅を気忙しいと最初は感じていたものだが、慣れてしまえば、これはこれで居心地のいい空間だと思えてきた。本当に一人で落ち着いて過ごしたければ、今住んでいるマンションに閉じこもればいい。

 つまり今の和彦は、一人でいたくない気持ちだということだ。

 マフラーと手袋を買ったあと、千尋につき合って街を少しぶらついていると、本宅に泊まらないかと切り出された。らしくなく、遠慮がちな表情を浮かべる千尋を見ていると、甘いと言われそうだが、無碍には断れなかった。

 意外なことに、本宅に着いてから知らされたのだが、
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    last updateLast Updated : 2026-03-18
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