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第16話(45)

Auteur: 北川とも
last update Date de publication: 2026-02-18 20:00:03

 中嶋の単刀直入な問いかけに、カウンターにカップを置いた姿勢のまま和彦は動けなかった。そんな和彦を、中嶋は食い入るように見つめている。

 短く息を吐き出し、湯を沸かすのを止めた和彦は、カウンターにもたれかかった。

「どうしてそんなことを聞くんだ」

「先生なら、そうなっていても不思議じゃないと思ったからです」

 ひどい言われようだと、腕組みしながら顔をしかめる。しかし、中嶋がこう言いたくなる気持ちはよくわかるのだ。実際和彦は、四人の男と同時に関係を持っており、秦とは、限りなくセックスに近い行為に及んでいる。自分でも呆れるほどの淫奔ぶりだ。

 だが秦は、他の四人とは違う。これだけは断言できた。

 和彦は緩く首を横に振る。

「秦とは一線を越えたことはない」

「微妙な言い回しですね」

「正確な関係を知りたいか?」

 和彦がまっすぐ見据えると、初めて中嶋はうろたえたような、ひどく頼りない表情を見せた。それはほんの数瞬のことだったが、中嶋の心の内をうかがい知るには十分だ。

 ヤクザで
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