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第3話(21)

Auteur: 北川とも
last update Date de publication: 2025-10-29 21:00:02

「信じられるか……。ヤクザが口にする言葉なんて」

「ヤクザだって、形式は重んじる。特に、総和会が絡むときはな。あそこは、十一の組の守り神みたいな顔をしているが、裏を返せば、過干渉の疫病神みたいな面もある。だからこそ、先生には先に、長嶺組の加入書に名前を書いてもらう必要があった」

 賢吾の話を聞いて、数日前、千尋が言っていたことを思い出した。あのとき千尋は、和彦が総和会に『召し上げられる』という言葉を使った。今の賢吾の話は、そのことに関わりがあるのかもしれない。

「先生が、実は長嶺組と縁を切りたがっていると知って、さっき事務所で会った藤倉が、食えない顔をしていたぞ。今頃、ほくそ笑みながら総和会に連絡を取っているかもしれない」

「……総和会の加入書に先に名前を書いたら、どうなってたんだ」

「総和会の幹部の誰かのオンナにされたかもな」

 和彦が眉をひそめると、賢吾はニヤリと笑う。

「消耗品扱いだろうな。それなりの報酬はくれるだろうが、少なくとも自由はない。部屋に
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  • 血と束縛と   第8話(25)

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