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第33話(33)

Auteur: 北川とも
last update Date de publication: 2026-06-06 14:00:13

 大事なオトコの体を隈なく愛してやるつもりで、和彦は舌と唇を駆使する。いくつもの小さな鬱血の跡を散らしながら、少しずつ頭の位置を下げていき、下腹部に唇を押し当てたとき、三田村の欲望は逞しく反り返っていた。

 片手で扱きながら、先端に柔らかく吸い付く。低く呻き声を洩らした三田村が下腹部を強張らせた。和彦は、根元から欲望を舐め上げて、戯れに括れを舌先でくすぐる。その頃には先端には透明なしずくが滲み、三田村の強い視線を意識しながら舐め取り、先端を口腔に含んだ。

 掠れ気味の三田村の吐息に、和彦の背筋に痺れが駆け抜ける。自分が与えられるだけの快感を、この男に味わわせてやりたいと強く思う瞬間だった。

 喉につくほど深く欲望を呑み込み、しっとりと口腔の粘膜で包む。こうすると、三田村がどれほど興奮し、猛っているのかよくわかる。力強く脈打ち、大きくなっていくのだ。

「あまり、無理はしないでくれ」

 苦しげにそう言った三田村を上目遣いに見つめ、和彦は小さく首を横に振る。それすら刺激になったのか、三田村が唇を引き結んだ。

 頭を上下させ、口
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    「あれに言う必要がどこにある。――鷹津くんとの連絡役をさせたことがあるが、あとから、ずいぶん露骨に探りを入れられて、辟易したんだ。総和会と接触を持って、お前と会ったなどと知ったら、もっと面倒なことになる」 鷹津と英俊が接触していたと知り、不可解な感情が和彦の中で芽生えたが、それがなんであるか分析するには至らなかった。ただ、英俊は鷹津のような男は苦手だろうなと考え、ふっと苦笑が洩れる。かつての自分がまさに、鷹津を毛嫌いしていたことを思い出したのだ。 ここで和彦は、こちらをじっと見つめている俊哉と目が合った。途端に、怜悧な眼差しを意識することになる。 食欲はなかったが、自然に視線を逸らすために料理に手を伸ばす。胡麻豆腐に箸を入れようとして、隠し切れないほど手が震えた。「――何をそんなに緊張することがある。久しぶりの、父親との食事だろう。この間会ったときは、自分が囲われ者になっていることに対する後ろめたさ故かと思っていたが、それだけではないな」 俊哉はさらに声を潜め、探るように言った。「怖い夢でも見たか?」「……夢?」「お前がずいぶん小さい頃、よく夢を見てはうなされて、飛び起きてもいた。小学校に入ってしばらく経った頃には、忘れたようにそんなこともなくなったが。一度、どんな夢を見ているのか、お前に聞いたことがある。そのときお前は――」 父親と向き合って話していた実家の書斎の光景が蘇り、忌避感が和彦の口を動かす。「聞きたくない。……というより、思い出したくない。ううん。覚えてないんだ、ぼくは。父さんが言おうとしていることを」「そういうことにしたい、ということか。現状、それが最善の手だろう。もし、お前が何か重大な秘密を隠していると知ったら、お前の周囲にいる男たちは、鬼に変わるかもしれない。それこそ、お前に痛みを与えて、強引に口を割らせるかもな」 どうしてこんなことを言い出すのか、ひどく和彦は気になった。同時に、胸騒ぎを覚える。俊哉は何か、とんでもないことを言い出すのではないだろうか、と。 急に席を立ちたくなったが、実行に移す前に俊哉がこう続けた。「今、

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  • 血と束縛と   第40話(36)

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