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第41話(10)

Author: 北川とも
last update publish date: 2026-07-28 08:00:35

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 移動する車中で、和彦と南郷は一言も口を利かなかった。

 どこに連れて行かれるのかという不安に駆られながらも和彦は、同時に投げ遣りな気持ちにもなっていた。あまりに様々なことを知って、とにかく疲弊しきっていたのだ。心が擦り切れて、いまさら南郷に傷つけられたところで、どうでもいいという心境にすら陥っている。

 頭は痛み続け、吐き気は治まらない。シートに身を預けたまま、外の様子をうかがうために視線を動かすことすら、つらい。それでも心は葛藤し続けていた。コートのポケットに入れてある携帯電話を取り出し、せめて電源ぐらい入れるべきではないだろうかと。

 しかし、即座にかかってくるはずの電話に出て、事情を話す勇気はなかった。今の自分の言葉には、きっと毒が滲み出ていると和彦は思うのだ。誰にも触れさせたくない、物心ついたときから心の底に溜まり続けていた毒だ。それは、和彦の本性ともいえる。

 一人で抱え、苦しむべきなのだ――。

 和彦は知らず知らずのうちに、暗い眼差しを目の前の運転席へと向けていた。南郷になら、むし
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    「なあ、先生、御堂と寝たのか?」 内奥にある南郷のものは間違いなく興奮しているが、問いかけてきた声はひどく冷めていた。どういう表情をしているのか、想像するのもおそろしくて、和彦はシーツに顔を埋めたまま首を横に振る。 繋がりを解かれて体をひっくり返されると、両足を抱えられた。じっと見下ろしてくる南郷の眼差しの冷酷さに、この男は本当に長嶺の男しか見えていないのだなと、妙に感心してしまう。だからこそ、打算含みの関係が和彦と築けるのかもしれない。 すっかり形が馴染んだ南郷のものをすぐにまた内奥に受け入れる。見下ろされながら、力を失っている和彦の欲望は手荒く扱かれ、胸を揉まれて乱暴に突起を摘まみ上げられる。もう一度、南郷から同じことを聞かれた。「……どうして、あなたが気にするんです」「オンナがオンナを取り込むのに、それもありかと思ってな」 和彦は体を揺さぶられながら、南郷の気持ちになって今の問いかけの意味を推察する。 南郷が、硬く凝った胸の突起を口に含み、熱い舌で舐ってくる。されるに任せながら、乱れそうになる思考をなんとか保とうと努める。「ぼくが和泉家に行っている間に、何か、あったんですか? 御堂さんと……」 緩やかに内奥を突かれ、息を喘がせて和彦は問いかける。どうやら正解だったらしい。南郷はわずかに唇を歪めた。大したことじゃないと言われたが、少なくとも南郷が気にかける程度のことはあったのだ。「あいつは見た目は雰囲気のある美形だが、中身はえげつない極道だ。ほぼ堅気のあんたじゃ、簡単に手玉に取られる。特に最近の状況だと、どんな面倒に巻き込まれるかわかったもんじゃない」 第二遊撃隊の中で、この認識は共有されているのかもしれない。ほんの数日前に、中嶋から似たような忠告をされている。「正直、鉛玉ぶち込まれかけたうちの幹部より、あんたのほうが心配だ。弱いうえに、警戒心が薄いからな」「ええ、南郷さんに簡単に連れ去られるぐらいですから。……これ、皮肉ですからね?」「この状況で命知らずだな。やっぱりあんたは危なっかしい」 弄り

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