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2-2

Author: 琉斗六
last update publish date: 2026-03-21 21:00:46

 アルは、あとを全てクリスに任せて、マークと共にローデンフェルへと向かっていた。

 馬車で七日の道のりを、アルとクリスの駿馬を駆って三日で駆ける。

「あちらに着いたら、労ってやらなきゃな」

「ですね」

 クリスがいれば、ここまでの無茶はしなかっただろう。

 だが、ジュリアンに恋い焦がれるアルと、師と仰ぐマークでは、逸る心を抑えきれなかった。

「第七分隊の者が、羨ましそうに見ていたな」

「皆、ジュリアン様を心配しておりますから」

 とはいえ、分隊一つ……つまり十五人もの騎士がいきなり退団することは不可能だ。

 反乱を疑われる可能性すらある。

「アルフォンス様、向こうで馬を労るのは少々むずかしいかもしれません」

 道の途中にあった、朽ち掛けた標識を越えた辺りから、木々の葉色が紫になってきている。

「うん。瘴気の影響が酷いな……」

 これでは、馬にやる水も満足に確保できないかもしれない……と、アルは思った。

 更に走
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  • 触れるたびに溺れる浅ましさ   6-5

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  • 触れるたびに溺れる浅ましさ   3-5

     熱を放ち、余韻に震えるジュリアンの体を、アルは思わずぎゅうと抱き寄せた。 頬も耳も、荒く息をしながら上下する胸までも赤く染めたジュリアンの姿が、あまりにも艶かしく── こんなことを、こんなかたちで成してしまうのは、アルの望むことではなかったが。 それでも、長年望んだ〝その人〟を、腕にした事実に胸の内の騒ぎが止まらない。「……イアン様……」 顔を隠すようにしていた腕が動き、ジュリアンはアルの胸を押す。「イアン様?」「…&he

  • 触れるたびに溺れる浅ましさ   3-4

     ジュリアンは奉仕をしながら、ちらりとアルの顔を見た。 真っ赤になって、唇を震わせ、快感に呑まれている表情。 髪を掴んでいる手が、さらなる刺激を欲して力を込めたいが、ジュリアンを慮って力を込めるべきではないと押しとどまっているのか、迷いで震えている。 かなり常軌を逸した行為ではあるが、ジュリアン自身はそれをさほども気にしてはいない。 騎士団に入ってから、背中の負傷で退団するまでの十二年間。 嫌がらせの噂が広がるにつれ、望まぬ場所で望まぬ行為を強いられることもままあった。 あまりに日常的に繰り返される暴行に、嫌悪も

  • 触れるたびに溺れる浅ましさ   3-3

     夜になると、アルが桶に湯を持って部屋にやってくる。「こんなに毎晩。そんなにお湯を使ったら、本当に貴族みたいじゃないか」 瘴気に侵された土地で、飲料水は貴重だ。「井戸に浄化の付与して、安全な飲水確保してあるじゃないですか」「私はちゃんとした結界師じゃない。浄化を付与した石を井戸に置いてあるが、充分と言い切るのは危険だろう」 ジュリアンの答えに、アルは肩を竦める。「この水は、俺が術を掛けて作ったものです。別に特別贅沢じゃないですよ」 タオルを絞り、ジュリアンの背中を拭こうとして、アル

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