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第1章:2

作者: 社菘
last update 最終更新日: 2025-07-02 14:40:15

そして早速、ロレインは修道女の服に着替えてみる。王宮が用意してくれたロレインの部屋には全身が映る大きな鏡があって、その鏡に映る自分の姿に「まあまあいいんじゃない?」なんて満更でもないように呟いた。

「綺麗なお髪が映えてますわ!」

「女装するために伸ばしてたわけじゃないけどね……」

ロレインの髪の毛は色素が薄いホワイトブロンドで、いつもは高い位置でひとまとめにしていた。忙しいから髪の毛を整える暇がないという理由と、リリアがお揃いがいいと言ったので伸ばしていた髪の毛がまさか女装のために役立つとは思っていなかったけれど。

「こんなお姿を見たら、さすがに皇帝陛下でも引き下がると思われます」

「神様に捧げてるって言われたらねぇ……じゃあなんで結婚したんだって言われたら困るけど」

「そこは致し方ありません。政略結婚ですから」

「とりあえず、修道女様のおかげで初夜は回避できそうですね」

大の大人が顔を突き合わせて『初夜を回避する方法』を相談しているだなんて、先ほど大聖堂で誓いの口付けをした夫は想像もしていないだろう。

「そういえば、誓いのキスをするときに謝られた気がしたんだよなぁ」

「シルヴァン皇帝陛下からですか?」

「うん。すまないって言われた気が……」

「皇帝陛下にも良心の呵責というものがあるのでしょう」

「皇帝陛下のほうが?」

「まず、人間の国から獣人の国へ嫁入りするのはかなりハードルが高いですから。実際、リリア様の置き手紙にも“耐えられない”とあったように、普通の女性ならば恐怖心を抱くのは一般的かと」

「ああ、まぁ……デカいもんな、色々と」

ロレインはレグルス王国ではごく平均的な身長だったけれど、シルヴァンは成人男性のロレインと20センチは身長の差がある。これが普通の女性に置き換えると30センチや40センチ違っても不思議ではない。

アストライア帝国は色んな種族が集まる国だが、そのトップである皇族は代々狼族なのだと言う。シルヴァンが若干20歳にして新皇帝となったのは、前皇帝と皇妃が不慮の事故で亡くなったためだ。彼の兄弟たちも早くに戦死したりしているようで、残った彼が新皇帝に据えられたらしい。

シルヴァンは神童と言われていたらしく、その才能は皇帝になっても発揮されているのだとか。レグルス王国が侵略されそうになっているヴァルモン魔国は魔族が住む国で、シルヴァンの取り計らいのおかげで今は休戦状態になっている。

その代わり、レグルス王国への条件がリリアとシルヴァンの結婚だったのだ。

だから普通は、ジェイクの言うように獣人の国へ嫁入りする人間は多くない。自分と違う種族は怖いと思っている人のほうが多いのだろうが、その感覚はロレインにとってはあまり分からない感覚だった。

生まれた国が違うのだから見た目が自分と違うのも理解できるし、種族が違うからと言って嫌う理由にはならない。ただ、ロレインにとってこの結婚がリリアの身代わりだという特殊な状況なので、逃げ出したいだけなのである。

「……ていうか、この場合って俺があっちの寝室に行かないといけないのかな?」

「考えてもみてください、殿下。そんなことをしたら期待してますと言っているようなものですよ」

「あっぶな!」

「お待ちください。確か、ご夫婦の寝室が別にあると伺いましたわ」

「じゃあその夫婦の寝室に行って、初夜はお断りですって言えってこと?」

「そうなりますね」

「そもそも寝室に行かなければいいんじゃない?」

「そうするとすぐに噂が立ちますわ。ロレイン殿下が悪目立ちして注目されてしまう可能性も……」

「はぁ……行くしかないってわけか」

夜を一緒に過ごさなければこんなに悩まなくてもいいかと思ったのだが、レグルス王国からやってきた人間の王女は最初から注目されているし、寝室に行かず初夜を拒否した皇后だと噂が立てば今よりも注目を集めることになる。ただ、夫婦の寝室に行ったとしても初夜は拒否するつもりなので、それをシルヴァンが言いふらさなければ、の話だけれど。

「お忙しいところ失礼致します、皇后陛下」

「へっ!? あ、は、はい!」

「皇帝陛下がお目通り願いたいそうですが、お通してもよろしいでしょうか?」

「………え!?」

部屋の外からかけられた言葉に、中にいた三人は顔を見合わせて驚愕する。

夫婦の寝室とは?そこで落ち合う予定ではないのか?

と、ロレインの頭の中には疑問や焦りによる言葉が羅列されたが、このままずっと黙っているわけにもいかない。フィオナやジェイクが小さく頷いたので「ど、どうぞ!」と声をかけると、中に入ってきたシルヴァンと入れ違いで二人は出て行った。

「突然訪問してしまい申し訳ありません、リリア殿」

「い、いえ……!」

「慣れない国に来たあなたのことが気がかりで、様子を見に……」

「お気遣いありがとうございます、陛下」

結婚式で着ていた衣装ではなく、寝巻きのようにラフな格好でロレインの部屋を訪れたシルヴァンは、式の最中に見せていたような圧倒的なオーラは消え失せていた。入浴をしたのか、癖のある少し長い髪の毛は少し水分を含んでいて、シルクのガウンに雫が落ちていく。誓いの口付けの際は真っ直ぐロレインを見つめていた緋色の瞳は伏せられていて、部屋の床をじっと見つめていた。

「その格好は……寝巻きにしては、寝苦しくなりそうに見えますね」

「えっ、えっと……実はわたくし、修道女になるのが幼い頃からの夢だったんです」

「……」

「ですので、大変心苦しいのですが……わたくしの純潔は神様に捧げておりますので、初夜は…ちょっと……」

精一杯、しおらしい女性を演じた。自慢ではないが男にしては大きめの目をうるっとさせる努力もしたし、体をくねらせて少し妖艶さも混ぜてみる。ちらりとシルヴァンを見てみると、彼はスンっとした真顔でロレインを見下ろしていた。

「あ、あ、あの……」

「ああ、いえ……きちんと意見を言える方なのだなと。大丈夫です、お好きになさってください」

「え、お好きに?」

「はい。俺に触れられたくないのであれば、それはそれで構いませんから。俺もあなたに触れたいという望みは今のところありませんし」

シルヴァンは思っていたよりも話が分かる人というか、何も興味がなさそうで驚いた。結婚したと言っても政略結婚なのは間違いなく、お互いに初対面同士で夫婦になったのだから仕方がない部分もある。

彼がドライでいてくれたほうがロレインとしても都合がいいので、ぜひこのままお互いに干渉せず過ごしていけたらいいなという願望を抱いた。

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