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0036-似てる

Auteur: chocho
last update Date de publication: 2026-02-24 12:19:59

展示ホールは、少し騒がしかった。

ライトが額縁に当たって、白く飛ぶほどに明るい。

俺は、自分の絵の横に立っていた。

掌だけが、妙に熱い。

その一枚は、中央に掛けられている。

黒髪の騎士が、わずかに身体を斜めに向けている。正面を向いていない。

ちょうど今、振り返ったところ――

けれど、まだ完全にはこちらを見ていない。

数人が前で足を止めた。

「ねえ、これ……」

「ちょっと似てない?」

声は、抑えているつもりなのかもしれない。

でも、十分に聞こえる音量だった。

俺は、聞こえていないふりをする。

けれど一言一句、はっきり耳に入ってくる。

「特にさ、あの雰囲気」

「うんうん、あの笑い方」

笑い方?

俺は絵を見つめた。

あれは、笑いなんかじゃない。

ただ線を、きつく締めなかっただけだ。

描いている途中、ほんの少し手元がぶれただけ。

――あのとき。

夕暮れの廊下。

窓際に立つ彼に、橙色の光が差し込んでいた。

ふいに、彼が横を向く。

光を受けた目がやけに明るくて、

口元が、ほんの少しだけ上がった。

ほんの一瞬。

俺は深く考えたわけじゃない。

けれど――

筆が、覚えていた。

「悠翔くん?」

背後から
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