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第1006話

Author: 風羽
桐島霞は探るような言葉を残し、食事を終えると帰って行った。

そして、九条夫婦だけになった。

二人の心は、どちらも重く沈んでいた。九条時也は窓辺に立ち、タバコを取り出したが、火はつけずにいた。心の中には申し訳なさが渦巻いていた。

小林墨は可哀想で、なんとも哀れだった。彼女がかつて自分の前に跪き、受け入れてほしいと懇願した姿が、今も忘れられない。

この世には、彼女を裏切った人間はあまりにも多すぎる。

特に佐藤玲司は、彼女を深く傷つけた。

夜も更け、水谷苑は夫に寄りかかり、静かに言った。「私たちが育ててもいいけど、芽依ちゃんにはもっといい環境で愛情もたっぷり受けながら育ってほしいの。彼女のことを一番に考え、どんなことがあっても全力で守ってくれる人に育ててほしい」

九条時也は、かすれた声で言った。「桐島さんの元奥さんのこと?」

水谷苑は小さく「うん」と頷いた。「ええ。霞さんは信頼できるし、子供思いだし、きっと芽依ちゃんに愛情を注いでくれる。彼女に育ててもらえるなら......安心だわ」

九条時也は考え込んだ。

そして、ゆっくりと口を開いた。「彼女の人柄は申し分ないし、それに
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