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第470話

Author: 桜夏
やはり、彼が痺れを切らして追及しようとしたとき、相手からの返答があった。それは、彼の悪い予感とまったく同じだった。

「朝比奈美月です」

その名前を聞いて、雅人の心に灯っていた希望の光は完全に掻き消え、彼は拳を握りしめた。その顔には、怒りの色が浮かんでいる。

「嘘をつかないでください。あのネックレスは君の物ではありません。どこで手に入れました?」

雅人は冷たい声で問い詰めた。

「正直に話してください。素直に協力するなら、責任は問わないどころか、礼金も払います」

その脅迫めいた、有無を言わせぬ物言いを聞いても、美月は必死に平静を装い、かろうじて動揺を抑えた。

礼金?そんなはした金で、自分がなびくとでも思っているのか。

彼女が欲しいのは、もっと大きなもの。金だけではない、身分と地位だ。

美月は目を細めた。彼女の頭の中では、すでに完璧な計画が練り上がっていた。そして、冷静で落ち着いた声で言った。

「ネックレスは私の物です。私の物ではないという証拠でも?

むしろ、いきなりそんな疑いをかけるなんて。もしかして、タダで騙し取ろうとしてるんじゃないですか?

言っておきますけど、そんな脅しには屈しません。これは、家族が遺してくれた最後の形見なんです。どうしてもお金が必要で、仕方なく手放したのに」

電話の向こうで、雅人はその言葉を聞き、相手の厚顔無恥さに呆れ果てた。

「君の物ですって?あれは元々、橘家の物です!」

雅人は怒りを爆発させた。

「答えなくても構いません。君の身元を調べるなど、時間の問題です。三日もあれば十分」

彼の声は、氷のように冷たい。

美月は拳を強く握りしめ、自分を奮い立たせるように、ごくりと唾を飲み込んだ。そして、意地を張るように言った。

「濡れ衣を着せないで。今日、警察を呼んだって同じことよ。このネックレスは、子供の頃からずっと私が身につけていた物なんだから!」

まだ往生際悪く言い逃れをする彼女に、雅人はもはや我慢の限界だった。

警察を呼ぶ?

いいだろう。事を大きくしたいなら、望むところだ。

十年は刑務所にぶち込んで、そこで正直というものを骨の髄まで叩き込んでやる。

だが、その言葉を口にする前に、次の瞬間、電話の向こうから相手の声が続いた。

「私が孤児だからって、好き勝手にいじめられると思わないで!」

電話の向こう
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Comments (2)
goodnovel comment avatar
良香
なりすますんだ。学生時代からなりすましてるからお手のものだよね。 やだなあ、権力と金がある家になんて入り込んだから、透子さんを絶対排除しようとするやん。
goodnovel comment avatar
123名なし
美月は、本当に最悪な人間 何故毎回燈子は、美月に苦しめられ続けられるのか、又燈子の振りして 燈子の家族になるんだろうな 美月に天罰降りれば良いのに 蓮司に虎視眈々と狙ってる蓮司の義母弟に苦しめられるのかな? いっそ 聡と燈子結婚して欲しい
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