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第1211話

作者: 小春日和
海外の黒澤家の屋敷。

――バンッ!

黒澤は勢いよく書斎の扉を押し開けた。あまりの音に黒澤おじいさんは髭を逆立て、目をむいた。「お前……俺を驚かせて殺す気か?!」

真奈は隣の黒澤の脇腹をそっと肘で突いた。ちょうどその時、幸江は調子よく黒澤おじいさんのそばへ駆け寄り、甘えるように言った。「おじいさん、ずっと会いに来られなくて寂しかったでしょう?」

「来るたびに厄介ごとを持ち込むくせに」

黒澤おじいさんは、部屋に入ってきた四人をざっと見回して言った。「で、今日は何の用だ?」

黒澤は手にしていた三つの宝石を机の上に並べた。

「買収する気か?それとも鑑定でも頼みに来たのか?」

黒澤おじいさんは最初こそ大して気に留めず、何とはなしに視線を落としただけだった。だが黒澤の張りつめた表情に気づき、老眼鏡を指で押し上げ、改めて机上の三つの宝石をしっかりと見据えた。

見た途端、黒澤おじいさんの顔色がさっと変わった。

机上の指輪を手に取り、細かいところまで確かめるように眺めてから問いかけた。「……で、これはどこで手に入れた?」

「バラバラ。一つは遼介が競り落としたもの、もう一つは冬城おば
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