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第105話

Autor: 風待 栞
水琴の一歩も引かない視線が、雅を追い詰める。「誰から聞いたのか、答えなさい」

雅は泳ぐ視線を必死に逸らしながらも、なおも食い下がった。「誰から聞いたかなんて関係ないわ!とにかくこれが本物の試験問題なのよ。しらばっくれたって無駄なんだから。嘘だと思うならイベント本部の人間を呼んで確かめればいいじゃない!あなたは紗音と仲がいいから、彼女を勝たせるために不正を働いた。そうでしょ!」

会場の怒りに再び火がついた。もし雅の主張が事実であれば、水琴の行為は学生全員への裏切りだ。心理学部の揺るぎない権威は、長年続いてきたこの知識コンテストによって支えられてきた。

学問の聖域であるはずのコンテストで、あろうことか運営側が不正に関与したというのか。学生たちの間に、不穏なざわめきが広がっていく。

水琴はふっと微笑むと、軽く手を挙げて会場のざわめきを制した。「皆さん、聞いてください。鷹司雅の言う通りです。これは確かに、本来今日のコンテストで使われるはずだった本物の試験問題です」

雅の顔に喜悦が走る。水琴が自ら認めたのだ!これで、紗音の不正を手助けしたという罪は逃れようのない事実となった。

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