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第106話

Autor: 風待 栞
水琴が冷たい表情で合図を送ると、大スクリーンが明るく点灯した。暗闇の相談室を映す暗視カメラの映像は全体が緑がかっていたが、それでも中の様子は十分に見て取れた。

十数秒後、相談室のドアが静かに押し開かれ、二つの影がコソコソと忍び込んできた。そのうちの一人は、紛れもなく雅だった。

「消して!早く消してよ!」雅は半信半疑だったが、映像を目の当たりにしてようやく悟った。これは水琴が自分を嵌めるために仕組んだ、完璧な罠だったのだ。

映像が一時停止される。スクリーンには、雅の顔が鮮明に大写しになっていた。

「雅……要するに、問題を盗んだのは君だったんだな。それを今日この場で、被害者のフリをして自ら騒ぎ立てただと?」学長の顔色が、赤から青へと目まぐるしく変わる。

これほど大勢のメディアがいる前で、なんという醜態を晒してくれたのだ。

【A大学の学生が、コンテスト前日に試験問題を窃取。発覚後、責任者の機転で問題は差し替えられたが、犯人は逆ギレして責任者に濡れ衣を着せようとした】――!!

もしこんな記事が世に出回れば、大学の名誉に対する致命的な侮辱だ。

A大学が百年にわたって築き上げてきた
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