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第295話

Auteur: 風待 栞
「あくまで全体の大枠(アウトライン)だけで、完璧に仕上がったわけじゃないわ」水琴は苦笑して付け加えた。

依麻と一緒に簡単な朝食を済ませると、彼女は自分の部屋へと戻っていった。

水琴は限界を迎えた体をベッドに投げ出した。頭が芯から重く、足元がフワフワと浮いているような感覚がひどく気持ち悪い。

泥のような眠りに落ちかける寸前、枕元のスマートフォンが鳴り出した。

画面には、臣の名前が表示されている。

水琴は重い瞼をこすりながら、通話ボタンを押した。

「……何の用?」

「水琴、雅からすべて聞いた。あいつがお前を拉致しようとしたのは本当に申し訳なかった。だが、あの動画の件だけは、どうにか……」

水琴は彼に一から十まで説明してやる義理などないと感じていた。

「ねえ、臣。雅がどうして私を拉致しようとしたか、知っているの?そもそも、あの動画を私に渡したのが誰か分かっている?

あの動画は拉致の日に撮られたものじゃないわ。もっと前に、ある男が撮影したものよ。なぜそんなものが存在しているのか、あなたには心当たりがないの?」

電話の向こうで、長い沈黙が落ちた。臣自身も、どう答えるべきか言
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