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第16話

작가: 神雅小夢
last update 최신 업데이트: 2025-06-15 17:02:58

私は龍太郎にしぶしぶ自分の連絡先を教えた。断れなかった。

彼は指を動かし、私の番号をスマホに登録している。

私はベッドから起き上がっていて、龍太郎はベッドに腰かけていた。

……二人きりの病室。

「あ、あの今日は総合病院で、お仕事じゃなかったんですか?」

私は龍太郎の全身をちらちら見ながら話す。

白いシャツにブラックのアーガイル柄のベスト、黒のスキニーパンツ。

……先日も思ったけど、足、長いなぁ。体の半分が足? 体の作り、どうなってんの?

それにやっぱりむちゃくちゃかっこいいよね……、悔しいけど、それは認める。

なんでこんなひとが『メシ友』に困るんだろう?

「おい、なにジロジロ見てんだよ。見惚れてんじゃねぇぞ」

龍太郎が平然と言い放つ。

……前言撤回。こんなひとだからいないんだ。

「み、見惚れてなんかいませんよ。それより仕事はどうしたんですか?」

私は再び問いただす。

心臓に悪い突飛な行動が多いから、早く帰ってほしいなんて言ったら、なにをされるかわからないから、口が裂けても言えない。

「今日は午前中だけ外来。今、受け持ち患者も二人しかいなくて、そんなに忙しくない。夕方まで時間あるからな」

龍太郎がスマホを触りながら口にした。

げっ!! まさか夕方までここにいるの⁉︎

その時、私のスマホが鳴った。

……誰だろう? 知らない番号だ。とりあえず出るか……。

通話ボタンを私は押した。

「も、もしもし……?」

「あ、もしもし? おれだけど?」

隣から龍太郎の声がした。こいつかい!!

「きちんと登録しておけよ。そして着信があったら、なるべく早く必ず掛け直すこと、いいな?」

うわっ。こっわ。

「そんなこと言われなくても、きちんと掛け直しますよ」

えーと、この番号は苗字だけでいいか。

「剣堂さんっと」

私は登録ボタンを押した。

「剣堂さんじゃない」

私の横に座りなおして、横からスマホを覗《のぞ》きこんできた龍太郎が、不満そうに言った。

「は?」

あなたの苗字、剣堂さんではなかったですか?

私は確認するように龍太郎の顔を見る。

「龍太郎」

「え?」

なにを言ってるかわからず、私は聞き返した。

「龍太郎で登録しろ」

なんで? そこどうでもよくない? た
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