クールな副社長に一億円で愛されることになりました〜アップルパイに愛を込めて〜

クールな副社長に一億円で愛されることになりました〜アップルパイに愛を込めて〜

last updateHuling Na-update : 2025-03-16
By:  水沼早紀Kumpleto
Language: Japanese
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主人公はスイーツが大好きなヒロイン、由紀乃。ある日由紀乃は、冷凍食品を扱う会社【スリーデイズ】で副社長を務める天野川大翔と出会う。 大翔からスリーデイズが新たにスイーツ部門を立ち上げることを聞かされた由紀乃は、大翔からスイーツ部門の開発メンバーとして立ち上げに協力してほしいとお願いされる。 その報酬は一億円で、一億円で大翔と結婚してほしいとお願いされた由紀乃は、戸惑いながらも結婚することを決める。スリーデイズのスイーツ部門のメンバーとしてスイーツ開発が始まる。 スリーデイズが最初に開発するスイーツを決めることになった由紀乃たちだったが、意見を出し合う中、スイーツ開発にアップルパイが決定する。

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Kabanata 1

第 1 話

子供を亡くしてからの杉本麻美(すぎもと あさみ)は、杉本渉(すぎもと わたる)が嫌がるようなことはすべてやめた。夜通し連絡したり、渉が帰ってこなくても泣き叫んだりはしなくなった。

事故に遭い、医者に家族へ連絡するように言われた時でさえ、麻美はただ淡々とこう答えた。

「身寄りはいません。連絡できる人なんて、一人もいないんです」

しかし、看護師は麻美の正体に気づいていた。「杉本さんの奥さんですよね?ご主人が上の階にいらっしゃいますが、呼んできましょうか?」

麻美はその時ようやく気づいた。この病院は杉本グループが運営しているのだと。

首を振り、麻美は小さな声で大丈夫だと伝えた。しかし、30分後には渉が姿を現した。

鋭い眉をわずかに寄せただけで、息も詰まるほどの威圧感を放った。「車に撥ねられたんだろ、なぜ俺に連絡しなかった?」

麻美は視線を伏せた。「足が折れただけ。大したことないわ」

そのあっさりとした口ぶりに、渉の心の中は得体の知れない苛立ちで満たされた。

麻美は昔、とても甘えん坊だったはずだ。付き合っていた頃は、ちょっとした風邪でも抱きついて離れず、甘えたりキスをせがんだりしていた。それが今、片足が折れているのに眉一つ動かさない。

渉が何かを言おうとしたその時、廊下から看護師たちのひそひそ話が聞こえてきた。

「杉本さんは本当に妹さんを大切にされているわ。膝を少し擦りむいただけなのに、専門家を何人も呼んで診察させ、ご自身もつきっきりだもの。妹さんが移動する時は常に抱っこして、足先一つ床に着かせないようにしているわよ」

渉の鼓動が急に速くなる。彼の中には怒りがあったはずだが、無意識に視線は麻美に向けられた。まるで、麻美が嫉妬して騒ぎ出すのを待っているかのようだった。

だが、麻美は瞼すら上げず、ただ静かに目を閉じてベッドで横たわっていた。

渉の気分はさらに沈んだ。冷ややかな声で釈明する。「皆の噂を鵜呑みにするな。美穗は撮影中に膝を打っただけで、俺はついでに病院まで送ってきたに過ぎない」

麻美は小さく「うん」と応えただけで、それ以上は何も言わなかった。

渉は急にイライラしたように怒鳴った。「俺を信じていないのか?」

「信じてるわ」麻美はそう答えたが、もうそこに以前のように心はこもっていなかった。「美穗はあなたの妹同然なんだもの。心配するのは当然よ」

以前なら、渉は冷めた目でこう叱責したものだ。「美穗は妹だ。見捨てられるはずがないだろう。俺らは兄妹の関係なんだ、一体いつまで騒ぐんだ?」

今、麻美は彼の望み通り、泣くことも騒ぐこともやめた。それなのに、渉の心には何かが詰まったようなもどかしさが残る。

違う、何かが間違っている……

その時、看護師が慌てて部屋に入ってきた。「杉本さん、妹さんが膝が痛いとおっしゃっています。早く様子を見にいらしてください」

渉は苛立ちを露わにして反射的に怒鳴った。「膝が痛いなら先生を呼べよ。俺は医者じゃないんだぞ、何で俺を呼ぶんだ?」

看護師が下がった後、渉はすまなそうな顔で麻美を見つめた。

「麻美、まだ子供の件で苦しんでるのか?あの時は確かに美穗が悪かった。もう説教はしておいたんだ」

渉は一呼吸置いて、ゆっくりと歩み寄り、麻美のベッドの横に腰を下ろした。

「俺たちはまた子供を授かれるはずだ」渉が麻美の手を握った。

「こうしないか?次の1週間、俺がずっとつきっきりで看病する」

だが、麻美は無言でそっと、渉の手から自らの手を引き抜いた。

渉が眉をひそめて何かを言いかけたその時、部屋の外から派手に物が倒れる音が聞こえた。

杉本美穗(すぎもと みほ)が松葉杖をついたまま、麻美の部屋の前で倒れ込んでいた。

渉はすぐさま駆け寄り、美穗を抱き上げた。「何でまたそんな動き回るんだ?ベッドで安静にしてろと言っただろ」

「麻美さんが車に撥ねられたって聞いたから」美穗は悲しげに言った。

「心配でお見舞いに来た」

そう言いながら、渉の胸に縮こまった。まるで麻美に何かされたかのように、目を潤ませて訴える。

「麻美さん、怒らないで。聡くんが亡くなったのは、わざとじゃないの」

昔の麻美なら、絶望し、叫び散らし、渉に泣きじゃがりながら問い詰めたはずだ。なぜ、杉本聡(すぎもと さとし)を殺した女をかばうのか、と。

しかし今はもう、何も言わなかった。ただ瞼を閉じて横たわり、眠っているようだ。

顔は血の気がなく、あまりにもか弱くて、遠くから見ると今にも砕け散りそうだった。

渉の心は理由もなく締め付けられた。「美穗を上の階に運んだら、すぐに戻ってくる」

彼は美穗を抱いてそのまま去り、夜遅くなるまで二度と現れることはなかった。

逆に航空局から麻美のもとに連絡が入った。

「本当に航空局の月面探索プロジェクトに参加されますか?これは国家級の秘密プロジェクトです。一度参加すれば、今後数十年は航空基地から出られず、外部との連絡も絶たれます。ご主人との接触も禁じられますよ」

「間違いありません」麻美は冷静に答えた。

「安心してください。すでに離婚届の準備は進めています。あと1週間で提出し、自由の身になれます。この世から隔絶された場所は、私にぴったりですから」
Palawakin
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Higit pang Kabanata
Walang Komento
60 Kabanata
第 1 話
【プロローグ】〜副社長との出会い〜* * *「大変お待たせ致しました。 角切りりんごと紅茶クリームのパンケーキになります」「うわぁ……」お、美味しそう……! そして何より、見た目が美しいっ!フワフワで厚みのある茶葉入りのパンケーキに、香り豊かな紅茶クリーム。そしてその周りを囲む、黄金色が輝く美しい角切りりんご。「美しいっ……」これぞカフェのパンケーキ。 いや、もはやそれ以上かもしれない。見た目のクオリティに関して言うと、パーフェクトすぎるくらいだ。 これは女子受け、間違いなしのスイーツだ。わたしはすぐにカバンからスマホを取り出し、一番いい位置から写真を撮影し、それをInstagramにハッシュタグを付けて上げる。これがわたしの休みの日のルーティンだ。休みの日はどこかのカフェに出向き、そのお店のオススメのスイーツを必ずチェックしている。もちろん、新作のスイーツや期間限定のスイーツなどは外せないため、必ずチェックするようにしている。こんなことをしているせいか、わたしには彼氏など出来なそうにない。 今のわたしには、恋愛することよりもスイーツを食べる方が優先なのだ。「それでは……いただきます」Instagramにあげた写真をチェックした後、ナイフとフォークを両手に持ち、出来たばかりのパンケーキに手を伸ばしていく。「うん、美味しいっ」何これ、めちゃくちゃ美味しい。フワフワなのに軽い口どけのパンケーキに、甘さ控えめなのにしっかりと紅茶の風味を感じるクリームとの相性がバツグンすぎる。何よりこの角切りされたりんごはシナモンが少し入っていて、口に入れた瞬間の爽やかなりんごの酸味とシナモンのフワッと香るほんのりとした香りが更に美味しさを引き立てている。これは間違いなく、文句無しで美味しいスイーツだ。絶対に食べた方がいい。くどくないし、クリームの口どけも滑らかなのに軽く食べられてしつこくないし。甘いものが苦手な人でも食べやすいように出来ている。「やばっ、止まらない……」あまりにも美味しくて、ナイフとフォークが止まらなくなる。「ごちそうさまでした」あまりにも美味しくて、あっという間にパンケーキを食べ終えたしまったわたし。「うん」これは評価高いな、もう一度食べたくなる。そしてお会計しようと席を立ったその時……。「きゃっ……!?」誰かにぶ
Magbasa pa
第 2 話
【え、これってプロポーズ……ですか?】* * *それから一ヶ月が経った時のことだった。「いらっしゃいませ」「すいません、一人なんですけど……空いてますか?」「すみません、今ちょうど満席で……。テラス席でしたら空いていますが、どういたしますか?」「……じゃあ、テラス席でお願いします」その日は三連休の中日ということもあり、お昼時のカフェは混んでいるのか、店内は満席状態であった。 テラス席なら空いてるとのことだったので、わたしはテラス席に座ることにした。今日は気分転換にスイーツを食べながら、外で仕事をすることにしたのだった。「こちらの席にどうぞ」「ありがとうございます」イスの下にあるカバン入れにカバンを入れ、ノートパソコンと資料を開く。「ご注文お決まりになりましたら、こちらのボタンでお呼びください」「分かりました」まずはメニューを開いてホットの紅茶を注文した。食べ物は後ででいいと思い、まずは資料に目を通していく。「はあ、全然ダメだ……」わたしはごく普通のOLだ。毎日上司から仕事を押し付けられ、毎日ため息ばかりついている。そんな日々ばかりなのだ。「お待たせしました。ホット紅茶になります。ミルクと砂糖はお好みでどうぞ」「ありがとうございます」まずは昨日終わらなかった分の作業を終わらせてしまおう。そしてパソコンに入力作業をしていると、後ろの方から聞き覚えのある声が聞こえてきた気がした。「分かってる。俺だって見合いは避けたいさ」「大翔……」……大翔? いや、まさかね……。でも今、お見合いって言ったよね……?「でも親父さん、お前に結婚しろって迫ってるんだろ?南條ゆずと」「ああ。……けどいくら言われても、俺はゆずとの結婚は出来ない」そんな会話が、後ろの方から聞こえてくる。「南條、ゆず……?」え、南條ゆず……!? 南條ゆずって、あの南條ゆず……!?世界的に有名なピアニストの、南條ゆずのことっ……!?すご……! 南條ゆずとの結婚話、しちゃってるんですけど……?!「でもゆずちゃんとは、幼なじみなんだろ?」「幼なじみだからって、それとこれは話が違う」「南條ゆずと結婚したら、お前の人生は安泰だと思うけど? な、大翔」まさかね……。たまたま同じ名前ってだけよね?その会話が聞こえてくる度に、わたしは仕事に集中出来なくなっていた
Magbasa pa
第 3 話
【挨拶✕初めてのキス】 ✱ ✱ ✱ 「お母さん、お父さん、初めまして。 天野川大翔と申します」 婚姻届を提出する数日前、天野川さんはわたしの家へ来ていた。 わたしは未だに実家暮らしだったため、わたしの両親は、わたしがいきなり男を連れてきたことに驚いていた。 「え、あ、天野川って……?」 お母さんは天野川さんを見ながら、あたふたとしていた。 「失礼しました。 株式会社スリーデイズの副社長を務めております、天野川大翔と申します」 「スリーデイズ……。って、ええっ!? あ、も、もしかして、あなた天野川秀人の……?」 「はい。息子です」 「えっ!? お、お母さんっ!?」 娘が連れてきた男が、まさかのあの有名企業の副社長だと知った瞬間、お母さんは驚きで気絶してしまいそうになった。 そんなお母さんを、天野川さんは「大丈夫ですか?お母さん」と支えていた。 「え、えぇ……すみませんねぇ」 「いえ、ケガがなくて良かったです」 天野川さんはお母さんにキラキラとした笑顔を向けていた。 「さ、さぁ、天野川さん。こちらへどうぞ、大した家じゃないですが……」 「ありがとうございます」 天野川大翔……すごい笑顔。キラキラとしている。 「まさか天野川さんが、由紀乃の結婚相手だなんて、驚いたわよ。 あなた、結婚したい人がいる、としか言わなかったから……」 お茶を淹れながら、お母さんはそう言ってきた。 「ごめんね、お母さん」 お母さんはさぞかし驚くに決まっているだろうとは思っていたが、まさかそこまでとは思ってなかった。 「しかし、イケメンねぇ?天野川さん。男性なのに美形よね」 「……だよね」 イケメンだというとは、わたしも認める。思わず見惚れてしまいそうになる時があるから。 「お待たせしました。大したものではないですが、どうぞ」 お母さんは天野川さんにいつもよりも丁寧な対応と言葉遣いをしていた。 「ありがとうございます。お気遣いなく」 お母さん、めちゃくちゃ緊張してるな……。 「あ、そうだ。僕からもお土産があるんです」 「え? あ、わたしにも?」 お母さんは驚いたような表情をしていた。 「はい、これは父親からなんですが……。よろしかったらどうぞ」 「あら、すみません……。ありがとうございます」 天野川さんから紙袋を渡されたお母さん
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