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第2話

Author: 流川翼
朝早く、時乃は海栖市のフライトセンターに足を運んでいた。

もともとこの街には、ただの操縦大会のために訪れただけだった。けれど、隼人に恋をしてしまったがために、操縦士の資格もここへと移してしまったのだ。

でももう一度、自分の原点に戻る時が来た。再び空への情熱を取り戻すために。

「証明書は三日後に発送されますので、その際にご署名ください」

受付で書類を受け取り、時乃は外へ出た。

目の前には、雲ひとつない青空が広がっている。その空の青さが、まるで重荷を下ろした心を映し出しているようだった。

もうすぐ、この街を去る。自分を苦しめ続けた場所を、五年という月日を無駄にしたあの人――隼人とも、ようやくさよならできる。

思えば、自分を過信してたのかもしれない。彼のために、大好きだった夢を手放して、彼のために、前を向いていた自分をやめて、ただ顔色をうかがって、機嫌を取って......そんな女になってた。

「......ここで終わりにしよう」

時乃は、手にした書類をそっとバッグにしまった。

家に戻ると、リビングには隼人が険しい顔でソファに座っていた。まるで動かぬ彫像のようだった。

昨夜、あんなにも欲に呑まれていた男と同じ人間とは思えなかった。

もし自分があの光景を目にしていなければ、信じられなかっただろう。

胸の奥に広がる嫌悪感が喉元までこみ上げ、吐き気が再び襲ってくる。

「どこに行ってた?」

隼人が低い声で問う。

「あなたがずっと行けって言ってたところよ」

かつて、彼は何度も時乃に資格を取って出て行けと言っていた。

そして今、自分はその通りにしたのだ。

彼は、喜ぶだろうか。

隼人は眉をひそめ、彼女の前に立った。「今夜、商談も兼ねた飲み会だ。準備しておけ」

――まただ。

彼の傍にいた四年間で、いちばん多かったのは、飲み会に付き添うことだった。

毎回、限界まで酔わされ、倒れそうになったこともある。

でももう、行きたくない。

「......体調が悪いの。行きたくない」

そう言うと、隼人は不機嫌そうに顔をしかめた。「また何を拗ねてる」

彼の思い通りにならないことがあれば、それはわがままにしか見えないのだ。

「決まりだ。お前は俺のアシスタントだろ。それが仕事だ」

それだけ言い捨てて、彼は時乃の返事も待たずに、そのまま部屋を出ていった。

結局、時乃は飲み会に出席した。ほかの社員たちみな、隼人のことを恐れていて、代わりに出ようとする者は一人もいなかった。

「こちらの方は?」

席に着くと、周囲は中年男性ばかり。時乃はきちんとしたオフィスウェアに身を包んでいたが、それでも彼女の整った容姿とスタイルは男たちの目を引いた。その視線はいやらしく、ねっとりと肌を這うようで、彼女は思わず背筋がぞくりとした。

隼人に目をやったが、彼は無表情のまま、視線すらよこさない。

「俺のアシスタントだ」

――ただそれだけ。その一言で、空気が微かにざわめいた。

男たちの視線は、より生々しいものに変わっていく。時乃は、無意識に膝の上で拳を握りしめていた。

そのとき、隼人の隣に座る男がひそひそと声を落とす。「恋人じゃなかったのか?そんなふうに紹介して、この連中が何するか分かってないのか?」

時乃は息をのんだ。彼の次の言葉で、自分の立場も身の安全も左右されると思った。

けれど、隼人の口から出たのは、あまりにも冷たい言葉だった。「平気だよ。あいつなら耐えられる」

――その一言が、時乃の築き上げられたプライドを一瞬で打ち砕いた。

耐えられるだって?

このテーブルの上には、度数の強いお酒ばかりが並んでいるのに。

彼は――自分を、ただの道具としてしか見ていないのだろうか。本当に自分の身の安全なんてどうでもよかったのだろうか。たとえ今日、この男たちに何をされようと、気にもしないつもりなのだろうか?

「......よく我慢できるな。お前の彼女だろ?彼女のことすら気にかけないで、いったい何を大事にするっていうんだ?」

そんな言葉が投げかけられたそのとき、突然、個室のドアが開かれた。

隼人のボディガードが、慌てて駆け込んできた。

「隼人様、大変です、お嬢様が......見知らぬ男と一緒に車に乗って出ていきました!」
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